2021.06.18

ネゲブ砂漠で忘れられないベドウィン体験

イスラエルの魅力って、超ハイテクな大都市のすぐそばに、古代から変わらない荒野での暮らしが守られていることだと思うんですっ(すごくない?)

セレブのように優雅な時間を満喫して、贅沢と快楽に溺れさせてくれるイスラエルもすごいけれど、コンビニも電気も電波もない荒野の「不自由で自由」な体験は、別の意味で超贅沢・・・。(ちなみにトイレもないよ♡)

今持っている何もかもを置いて、地球と一対一になる・・・そんな体験でした。

水とか、緑とか、生き物とか・・・目に見える豊かさがないので、心がスッポンポンになる感じ。

私が参加したツアーはこのベドウィンの宿泊施設に宿泊!ではなく、ここから5時間ほど歩いた荒野のど真ん中で野宿。というもの。笑

聞いただけで倒れそうでしょ?笑

乾季も末期の9月下旬。

どんだけ暑いの?と思うかもしれませんが、信じられないくらい爽やかな風が吹き抜けるので、水を飲むのも忘れるほど(忘れると死にます。)

お昼ご飯をベドウィンのテントで食べてからのスタートですが、ここもクーラー無しで快適。(泊まるのもここで全然いいのに)

ガイドをしているベドウィンのおじさんがとっても気さくで素敵でした。

自然のあるがままに生きていて・・・荒野の一部みたいな人でした。

道も道標も無い荒野を迷わずぐんぐん進んでいきます。

私は荒野と言えば「砂漠」と思っていたんですが、大きめな石がゴロゴロ。

360度景色が一緒で・・・

もしガイドを見失ったら、100%野垂れ死にます。

万が一おじさんが悪い人で、違うところへ連れて行かれても、売り飛ばされるまで気がつかないことでしょう。笑

そんな状況だからか、人生について考えちゃったりして。

ガイドのおじさん曰く

「昔からイスラエルの神は荒野で人に語りかけたんだよ。ここは神と語る場所なんだ。」

(ヘブライ語の「荒野」と「語る」は「מדבר」で綴りが同じ)

そういえば、私がここで「語られた」こと、「気づき」は、心の深くに刺さっていて、いまだに人生の指針になっているので・・・・おじさんの言ってたことは本当だ!!笑

荒野にきたら、イスラエルの神様と一対一になってみては?

さて、衝撃を受けたのが夕食でした。

道無き道を歩き続けてたどり着いた宿泊場所は、道中と同じ荒野の真ん中。

大地にゴザ敷いただけ。めちゃめちゃワイルド。笑

そして何より・・・繋がれている羊・・・・

注意:ここからは羊をいただく過程があります。苦手な方はスクロールしてください。人によっては衝撃的な画像になるので、ご自身の判断でお願いします。

そうです。今日の夕食です・・・・

なんとアラブの犠牲祭と被っていたので、「今から羊を屠るぜ」と言うタイミングに居合わせました。写真撮ったんけど・・・気分が悪くなる人がいると困るので控えめに貼っときます。

私が生きるための犠牲。

命をいただいている。と言うことの実感。

日本に住んでいた頃は、食べ物に溢れている生活の中で、なんのためらいもなく手に取っていた肉。それが命なんだと言うことを体感しました。

これまでも考えなかったわけではないのに・・・体験って強い。

その辺の石を運んで来て即席オーブン。

ラム肉をぶち込みます!!!

肉を焼いている間にアラブのパン「ラファ」も焼きます。

荒野で生きる体験をこんな手軽にできちゃうなんて・・・

イスラエルでは多くの子どもたちが自分の意志でビーガンやベジタリアンになる話を聞きますし、特に「命」にフォーカスする国だな・・・という印象があります。

単に大切にするというより、「命」を守るために自分はどうするか?という意志をはっきりと持っている感じ。

さて、荒野で思わぬ命の授業を受けた私はと言うと・・・

「おいしくいただきました!」本当に美味しかった。涙出るくらい!(食い意地)

歩き疲れてお腹ペコペコだった私はもりもり食べました。ありがとう羊!!!

いつもの何倍も湧き上がる感謝の気持ち。

この命を自分の為だけに独占しないと決めました。

自分一人のために羊を屠ることはしないだろうと思ったからです。

せっかく命をいただくなら家族のために、できれば多くの人を招いて、一緒に楽しみ喜ぶ食卓で・・・そして余すことなく感謝して楽しむ。

できるなら、飼育環境や生産地が確認できて命を尊ぶ社会でありたい。

いつか酪農体験もしてみたいと思いました。

見ただけでは、自分が育てた命を屠ることの意味をわかっていないと思ったから・・・

その結果ビーガンになるのだとしたら、きっと「楽しみを奪われる」のではなく、「心地よい生き方」に切り替わるのだろうと思います。

さて、あなたはどう思いますか?

そんなことも荒野だからこそ語り合えるのかも。

焚き火を囲んだあの雰囲気って小っ恥ずかしいことも丸裸にできちゃう!

イスラエルの荒野体験は他にも色々あるのですが、コロナ期間中なので情報が少なめ・・・友人はラクダツアーが楽しかったみたいです。

コロナの収束を祈りつつ、復活したら荒野情報更新します!

「イスラエルでの忘れられないベドウィン観光体験10選