2020.07.27

ガリラヤ地方に来たら知りたい新約聖書の物語2/2

湖畔にたたずむ人生再スタートの教会

ガリラヤ地方に来たら知りたい新約聖書の物語1/2の続きです。

5つのパンと2匹の魚の教会のすぐ隣。

車で来た人は、パンの奇跡の教会に駐車したまま歩いて行きましょう。

ペテロとイエスの再会の舞台はガリラヤ湖の岸辺。

教会の中はイエスが朝食を用意した岩とされる場所があります。

小さいながらも声の響く教会で、団体客の歌う賛美歌がとても美しい!

歌っている人たちがいたらちゃっかり参加しちゃいましょう。

ストーリー

ここでの物語は、割と伏線回収になっていて、長くなるのでやめておきます。

私も非常に感動した物語なので、いつか記事にして書きますね。

かなり簡単に言うと、イエスを裏切り、挫折したペテロを、ここでイエスが許し、ペテロは使命を受け取る・・・と言う物語。

話は変わって、ここで!!有名な「ピーターズフィッシュ」

この地域でよく食べられる人気のメニューなのですが、このペテロが元になっています。

弟子ペテロが心折れて漁に出た時、イエスが岸辺で魚を焼き、朝食を用意して待っていてくれていた話とか、払うべき税金が無い時に、コインをくわえた魚が釣れた!とか色々魚にまつわるお話はあるんですが・・・まぁ、ペテロはガリラヤの漁師ですもんね。

そんなわけで、聖地巡礼に欠かせない「ピーターズフィッシュ」

ちょっと高めですが、とっても美味しいですよ!レモンと醤油、割り箸を持参してトライ!

「おすすめのガリラヤグルメ」

営業時間

月– 金 8:00 – 16:45

土 8:00 – 14:45

休:日

トイレ有料

入場無料・寄付あり

カペナウム/Capenaum

最後の1箇所をどこにするか迷いましたが、巡礼ならやっぱりここは外せない・・・!

でも一日3本ほどしかないので、バスで行く人は要注意です。

タプハから湖畔沿いを歩くと30分ほど、涼しければ歩くコースも気持ちいいです。

イエスが移り住み、弟子たちを教えた村で、一番弟子?のペテロの実家跡や、

イエスが教えた会堂(シナゴーグ)跡があるとされます。

ちょっと広い場所で、メインは教会というよりも、この村全体。

考古学的に面白い当時の家や町の様子が見られます。

ペテロの家と呼ばれている遺跡を覆うように会堂が建てられており、建物の中から見えるようになっていますが、礼拝中で入れないことも多いです。

カペナウムのストーリー

(Mark/マルコ2章1-12)

イエスは30歳で弟子をとり、多くの人に教え始めたのですが、それはもう大人気で、遠くから群集がイエスの元に集まってきたと書かれています。

古代風「バズってる」という感じだと思います。

その教えに驚き、また、長年患っていた病気や障がいが次々治る!という奇跡の噂も瞬く間に広まったようです。

そんなある日、カペナウムにイエスがいる!と聞きつけ、多くの人がその家に押しかけました。戸口のところまで隙間がないほどの混雑だったそう。

そこに担架に乗せられて病人がやってきます。しかしイエスに近づける隙間がない・・・。

すると友人らは屋根を剥がして、天井からイエスのもとに病人を下ろしたというのです!!

しかし・・・人気の出すぎるところにアンチあり。

大人気の裏で、それまで聖書の権威だったお偉いさんたちが大炎上していたわけです。

(Mark/マルコ3章1-6、Luke/ルカ 5章17-26)

ある安息日(シャバット)にカペナウムの会堂でイエスが教えていた時、手が萎えて動かない人がやってきました。

イエスが、働いてはいけないシャバットに、この人の手を癒すかどうかアンチは固唾を飲んでみていました。

(この頃は今より厳しくシャバットに「働く」とみなされる全てが禁止されていたみたいです。)

手を治したら「安息日のルール破ってる!」

手を治さなかったら「やっぱり治せないインチキなんだ!」

どっちにしろイエスを吊るし上げる大炎上の火種。この時ツイッターがあったら大荒れです。

その時、イエスが会衆に向かって言った言葉がこちら。

「安息日にして良いのは、善を行うことなのか。それとも悪を行うことなのか。命を救うことなのか。それとも殺すことなのか。」

その言葉にみんなグーの音も出なかったようです。

他に登場する聖書のカペナウム

ローマの百人隊長の部下を癒す (Matthew/マタイ 8章5-13)

汚れた霊に取り憑かれた人を癒す (Mark/マルコ 1章21-26)

弟子のペテロの母を癒す (Mark/マルコ 1章29–31、 Luke/ルカ 4章38–41)

営業時間

月– 金 8:00 – 16:45

土 8:00 – 14:45

日 11:00 – 16:45

トイレ有料

入場無料・寄付あり

アクセス

バス停 Kfar Nahum Intersection  No.52/142/

バス停から徒歩16分

駐車場無料

最後に・・・

不動のベストセラー「聖書」の中のイエスに触れてみると、西洋諸国や欧米の価値観の基礎が見えて来ます。

でも面白いのは、もともとのストーリーと文化は中東のものなのに、建っている教会は西洋のもの・・・と言うねじれ現象がおきていること。しかしイエスその人は、どちらかと言うと、アジア人の私たちに馴染みやすい人だと感じました。

(「ガリラヤの巡礼②」記事あり)