テント生活をするお祭り?!「スコット」

テント生活をするお祭り?!「スコット」

イスラエルのスーパーホリデー月間 その3

荒野での生活を思い出すお祭り「スコット」。

ヨムキプールの5日後からの一週間は、スコット(仮庵の祭り)です。

この9・10月のお祭りの記事を順番に読んでいる方は気がつくと思いますが、この時期のお祭りは全て繋がっています。

エジプトを出て約束の地(イスラエルの地)へたどり着くまでに、40年間荒野を彷徨ったのですが、「スコット」はその時の荒野での生活を思い出す祭りなのです。

この期間は荒野で神が導いてくださった、その暮らしの日々を思い返し、神への信頼を深めるのだそうです。

ヨムキプールの断食が明けると、街中のベランダや歩道、空き地に手作りの掘っ建て小屋が次々と現れます。

photo by IMOT

子供達は思い思いに「スッカ」と呼ばれる小屋の中を飾り、祭りの期間は必ずこの中で飲食します。

なかには寝泊まりまでする人も!

子ども時代にこんなのあったら完全に秘密基地。それにここでご飯食べたりって夢のようだ…。

この期間はレストランやカフェもスッカ仕様に!

スコットのマーケット

この時期だけのマーケットが開かれ、ユダヤのお父さんたちがバーゲンセールの女性のようにひしめき合います。みんな超真剣!

買っているのはスコットの祭りに欠かせない4つの「植物」

・etrog (シトロンの実)

・lulav (ナツメヤシの若葉)

・three hadassim (ミルトス/ギンバイカの小枝)

・and two aravot (柳の小枝)

スコットではこの4つの植物を一つにして、神を賛美する歌を唱え、振ります。

あるラビが、これは何を意味しているかを説いていたのですが、とても感動したのでシェアします。

photo by IMOT

”シトロンは香り高く、味も良い。

ナツメヤシは香りは無いが味が良い。

ミルトスは香りは素晴らしいが、味はない。

柳は香りも味もない。”

これは、神への信仰と聖書の知恵があるというのを「香り」に、良い行いとその結果を「味」に例えていて、「知識はあるけど、良い行いがない人」…という具合に、4つのタイプの人間を表すのだとか。

肝心なのは、その全てのタイプを一つに束ねて”一緒に振る”という行為。

全ての人が共に神を讃え、礼拝するんだ!という部分。

味も香りもないからと言って捨てない…どんな人間でも、神の民の一人として同じように神の前に立つということでしょうか…

イスラエルの民の心を垣間見るような気がしました。

しかし、さらに後世に始まったスコットの最終日「ホシャナラバ」で、柳の枝を床に叩きつける人々を見て「えーーー」となる私。笑

お祭りに大切な一つなはずじゃ…どんな意味があるんでしょうか?

と、ここでもう一つ。

”シトロンを心臓、ミルトスを目、ナツメヤシを背骨、柳を口、と人間の各部分を表している”とも聞きました。(ユダヤ人は全身を神に捧げる姿勢を示しているとか。)

あー、なるほど。イスラエル人ってお喋り好きで、口はいつも賑やかなので特別に叩いている…のかな?笑 なんて笑ってしまいました。

このスコットの期間にもイベントは多く、あるツアーに参加した時には、ランチをスッカの中で食べるという素敵なイベントも!

私が訪ねた家のスッカの中には20羽くらいのインコたちが!食事中ずっとさえずっていて素敵でした。

また、ダンスに巻き込まれたことも…

私がイスラエル人を喜び上手な国民だと感じる所以なのですが、みんな仰々しい式典にスーツやドレスで参加していたはずが、集まりの終盤には男女に別れて皆ぐるぐる踊り出すのです!全力で!!力の限り!!

会場に音楽と笑いが溢れ、めちゃくちゃ楽しい空間に巻き込まれ、それはほとんど嵐!喜びの嵐です。

「シムハットトーラー」トーラー授与の日

スコットが終わった8日目と9日目には、「シムハットトーラー」というお祭りがあります。

ユダヤ教では、世界中どこにいてもシャバット(安息日)に読むトーラー(ヘブライ聖書)の箇所は同じで、1年で一周するように読まれます。

写真はシムハットトーラーの2日目(1日目は写真禁止です)

シムハットトーラーは一年で巻物を読み終え、また新たに読み始めるため、トーラーの巻き戻しの日です。

トーラーは彼らにとって神のことばであり、知恵の結集。

そんな彼らの喜び方と情熱にはいつも驚きます。

各シナゴーグ(ユダヤ教の会堂)や西壁には信じられない数のユダヤ教徒が集まり、トーラーの巻物を抱えてダンスに次ぐダンス!大いに喜びます。

彼らのトーラーに対する想いはそこ知れず熱いのだなぁと実感。

仕事そっちのけで、1ヶ月間のスーパーホリデーを全力で楽しむイスラエルの姿ってこの国ならではの命を感じます。

特に、イスラエルのお祭りが食卓で行われることや家族で過ごす姿は、見ていて妬みが起きそうなほどに麗しい!

機会があれば、イスラエルのお祭りにもぜひ触れてみてください。

1ヶ月間のスーパーホリデーについては、イスラエルのスーパー新年(9・10月)イスラエルが完全に止まる「ヨムキプール」で書いています♪

イスラエルのスーパーホリデー月間 その1

1月1日を元旦とする日本では、12月末からソワソワと新年の準備が始まりますよね?

ですが、ここイスラエルの1月1日は普通の平日。

特にエルサレムに暮らしている私には、6月1日くらいの憂鬱な平日です。笑

友人たちのSNSがホリデー一色。美味しそうな和食投稿を横目に恨めしく働いています。

イスラエルの新年は9・10月頃、ユダヤ暦「ティシュレイ」の1日から二日間祝われますが、この月はお祭りが目白押しで、ほぼ1ヶ月間はホリデー!

イスラエルの新年はスーパー祭りモードに突入します。

ただの新年としてというよりは、神が世界を創造した「世界の誕生」を祝っているのだとか。

そんなわけで、祭りは最優先事項。

みんな仕事に身を入れている場合ではなくなって、事務的な手続きも後回しなので、提出期限が間に合わないままこの月を迎えると…1ヶ月は諦めるほど。笑

この時期は、乾季の終わりで初めの雨がやってくる季節。

夏の間一滴も降らなかった雨がカラカラの大地に染み込み、砂埃を洗い流し、街中が潤う様子は、まさにこの土地が祭りを喜んでいるかのようです。

ラッパのお祭り「ロシュ・ハ・シャナー」(ユダヤ新年)

photo by:https://images.app.goo.gl/xVPjapFk8FfuUpQo7

「ラッパの祭り」と呼ばれ、新年が近づくと近所から角笛の音が響きます。

新年には独特な角笛の鳴らし方があり、ただでさえ音を出すのが難しいので、子供達はお父さんと練習します。

お土産やさんにはいつも売っているので、新年の風物詩に一度トライしてみては?

お店の人は吹いてみせてくれますが、かなりの肺活量とコツが必要です。

私は昔トロンボーンをやっていたので割と自信があったのですが、何度か練習して音を出すだけで精一杯。(あと、角笛はめちゃくちゃ臭い。笑)

雄羊のツノで作られるラッパ「ショーファー」

2日間祝われますが、新年の晩餐は特に家族で過ごします。

神の創造に感謝し、新しい年の祝福を祈りながら特別なごちそうや、日本の「おせち」のようなゲンを担いだ食べ物を食べ、飲み、祈り、歌い、大いに楽しみます!

ロシュハシャナーの名物と言えば、「リンゴにはちみつ」。

あまーい年になるようにと食べられるのですが、イスラエルのリンゴとはちみつって何か違うのでしょうか?!とっても美味しい!

特にイスラエルの蜂蜜はいつもお土産に買います。

蜂の巣入りや、ナッツ入りがおすすめですよー。

そしてこの時期旬のザクロ♪

イスラエルの”7つの祝福”の作物の一つで、宝石のようにギッシリ詰まった実をトーラーの教えに例えたり、多産と祝福を重ねて食べられます。

イスラエルをこの時期に訪れてザクロを食べない手はありません!

日本では高級フルーツで、その効果効能は美のスーパーフード!(種に栄養があるんです!)

ザクロジュースももちろんこの季節が美味しいのですが、市場で買ってポリポリとタネごと食べましょう!

この時期はおやつに、サラダにと毎日食べます。肌の調子いい〜!

収穫祭でもあるこの時期、イスラエルは美味しいフルーツがいっぱい!!

デーツやオリーブもこの時期に収穫されます。

美味しいオリーブオイルがセールになったり、搾りたてが出回るのもこの時期。

オリーブ詰みのボランティアに参加した経験も楽しかったです!

そして、ぜひ紹介しておきたいのが、デーツ!

干し柿のように甘くて昔は苦手だったのですが、フレッシュデーツを食べてからどハマり!

夏の暑い日に冷凍庫に凍らしておいたフレッシュデーツをかじるのがたまらない…まるで天然のシャーベット。

ただ、あまりにもハマった友人が日本に持ち帰り、スーツケースを開けると腐っていたとか。なので、フレッシュデーツは現地で楽しみましょう!

イスラエルのスーパー新年は、新年の挨拶「シャナトバー!」が街にこだまする美味しい季節のお祭りです♪

1ヶ月間のスーパーホリデーについては、イスラエルが完全に止まる「ヨムキプール」、テント生活をするお祭り?!「スコット」で書いています♪

「桜前線」なんて単語を聞くと、日本のお花見好きって面白いなぁと思うんですが、イスラエルにも短い春の風物詩があります。

それが真っ赤なカラニヨット(アネモネ)。

イスラエルの国花でもあります。

暖かく乾いた風に揺れる一面の花畑は、癒されすぎて叫ぶ。笑

この時期にイスラエルを訪れるなら絶対におすすめしたい。

お弁当を持ってのんびり出かけましょう!

イスラエルのお花見のいいところは、とにかく天気の良さ。

心地よすぎて外でお昼寝間違いなし。笑

南部のベエル・シェバや、ガザ周辺。

1月半ばから2月の終わりごろまでが見頃、とまさに桜と同じくらいの儚さですが、その分贅沢でゴージャスな体験です。

ヘブライ語では「フェスティバル・ダロム・アドム」(南の紅祭り)と呼ばれ、ネットやテレビで各花畑エリアの開花情報や特集が組まれます。

この期間の週末には屋台なども出て賑わい、2020年は水曜日にイスラエル人アーティストのコンサートなどが行われていました。

今の所、ヘブライ語のサイトしかないのが難しいところですが、2月ならチャレンジしてみる価値あり!

南部へ行ったら「ダロム・アドム」の旗がある場所にはどこでも花畑があります。

最後に

ガザ国境に近いこの場所は、ロケットも飛んでくる地域。

まさかこんなところでお花見祭り開催しているなんて…!

友人が、ガザのハマス本拠地も見えるんだよ。と連れてきてくれた場所から、バッチリ見えました。

ガザ国境は紛争地域!と刷り込まれてきた私は目が点。

確かにガザとの国境では睨み合いがあり、時々ロケットも飛んできますし、最近は凧に火炎瓶をくくりつけて飛ばし、イスラエルの畑が燃えたり…と争いもあります。

が、お花畑もあります。

日本で見ていたニュースとはあまりにも違う景色…世界って広くて深い。

アクセス

情報収集はヘブライ語サイトが多いので、ハードルはちょっと高めかも。

とにかく、2月です!笑

「Darom Adom Festival」ヘブライ語サイト:https://www.habsor.co.il/?page_id=2

基本的にはこの地域がアネモネエリア↓

写真の場所はココ↓

駐車場も十分スペースがありました。

『天才か反逆者か』のキャッチコピーで、日本でもバンクシー展が行われましたよね!

世界的に有名な落書きスト、バンクシー。

英国を拠点とする匿名の人物です。

犯罪も突き抜ければアートとして評価される…作品だけでなく、存在そのものに社会風刺が効いてますよね。

彼の評価は賛否あるかと思いますが、私はベツレヘムに”観光スポットを作った”と言う点では、尊敬しています。

ベツレヘムにはバンクシーの作品が数多くあり、神出鬼没な彼にしてはそんな場所は世界でもここだけだとか。

そして、なんとバンクシーはこの街に「世界一眺めの悪いホテル」を作ってしまったんです。

本当に驚いた。笑

photo by:http://walledoffhotel.com

主要な観光地となるアートを残すだけでなく、宿泊先まで用意して…いや、作品に泊まれちゃう。(1泊400シェケル〜)

住民は自由にグッズを作り、ツアーを組み、収入に繋げることもできる。

壁の中の世界に光を当てた!と言えると思います。

もっと頑張ったらディズ◯ーランドならぬ、バンクシーランドになりそう。

アーティストとして、そのコンセプトにあっぱれと言いたいです。

バンクシーホテル「THE WALLED OFF HOTEL」は見るだけでも入ることができ、バンクシーの作品や、パレスチナ側の声を感じることができるミュージアムにもなっています。

「THE WALLED OFF HOTEL」HP:http://walledoffhotel.com

また、タクシー運転手はベツレヘム中にあるバンクシーの作品巡りを提案してくれ、情熱的にパレスチナの言葉を語ります。

私たちの時は運転手がお昼に難民キャンプに連れて行ってくれ、そこで世界一美味しいポテトを食べました。あれは忘れられない…。

描かれるものの移り変わりは激しいです。行くたびに違ったりする。

バンクシーホテルでは、壁に描けるアクティビティもあるみたいです。

こんなにも現代アートが力を発揮している街はなかなかないのでは…。

また、壁にはバンクシーの他にも様々に描かれており、なかなかの大作も多いので、歩いて周っても面白いです。

パレスチナ観光サイト:https://www.welcometopalestine.com/

アクセス

ベツレヘム行きのバスに乗って到着後、タクシーを使うのが一般的です。

私はギロまでバスに乗って行き、歩いてチェックポイントを抜けます。そこからホテルは歩いて10分ほど…ですが、慣れてないと難しいです。笑

※西岸地区に行く時は必ず現地の情報を確認してご自身で判断してください。「注意!西岸地区へ訪問する前に必ずチェック!

一応チェックポイントはここ↓

チェックポイント付近①↓

チェックポイント付近➁↓

イスラエルのスーパーホリデー月間 その2

新年の「ロシュハシャナ」から10日後、イスラエル最大の静寂の日がやってきます。

ユダヤの伝統では、神はロシュハシャナとヨム・キプール(大贖罪日・だいしょくざいび)の間の10日間の間にすべての被造物を裁き、来年、生きるか死ぬかを決定するとされています。

ユダヤ教の教えでは、神は正しい者の名前を「いのちの書」に刻み、悪人に死を与えると教えます。

そのため多くのユダヤ人たちはこの10日間、特に祈りと善行、過去の過ちを反省し償いをする期間と考えて行動します。

なんと40日前からヨムキプールに向けて祈っている人もいるとか。

ヨムキプールは「贖罪の日」という意味です。

約26時間神への祈りにのみ集中するため飲食を控え、化粧水やクリームを塗ったりもせず?!革靴を履かず?!夫婦の営みを避け、水さえ飲まない断食をする人もいます。

そして、シナゴーグでひたすら赦しを祈りながら一日を過ごすとか…

(「以下のことはあなたがたに、永遠のおきてとなる。第七の月の十日には、あなたがたは身を戒めなければならない。この国に生まれた者も、あなたがたの中の在留異国人も、どんな仕事もしてはならない。 なぜなら、この日に、あなたがたをきよめるために、あなたがたの贖いがなされるからである。あなたがたは、主の前でそのすべての罪からきよめられるのである。」と聖書の記されているためです。)

シナゴーグに行ってみると、白い衣装の人が多かったです。

普段宗教については何も考えないイスラエル人でさえ、この日の断食だけは行うと言うから驚きです。

殺人や盗みを犯してもいない善良な人たちまでも、なぜ断食して悔い、神に許しを請うのでしょうか…?

聖書の教える「罪」とは、唯一の神から逸れること、世界を造った神を無視し反すること。

この日には、民はイスラエルの神に最も近く、魂の本質に近づく日なのだと教えてくれました。

私もイスラエル人たちに加わってヨムキプールに参加するのですが、驚いたことがいくつか…

・空港は閉まり、信号機も止まる。

・車が本当に一台もいない。(シャバットでも多少はいる)

・夜、歩行者天国状態の道路にスケートボードや自転車、おもちゃで遊びまわる子供達で溢れる。

・断食前後の食事が信じられないほど豪華すぎる(日本人の友達は胃がびっくりして吐いてた。)イスラエル人の胃はすごい。

夜、みんなで歩いて西壁まで行き、不思議な静けさにドキドキしました。

日本のお祭りとは全く違う、国中が一つになっている感覚なのでしょうか…全身で、全国で神に向かう民だなぁ…と感じたことの無い畏怖に言葉がありませんでした。

この日は撮影もしない日、西壁やシナゴーグではシャッターを切ることができません。

携帯も電源をオフにしている人も多かった。

じゃあここにある写真はなんなのか…

知らなくてうっかり撮っちゃったんですね。本当にすみませんでした。笑 

(※西壁の写真だけは別日です。)

そんな特別な空気感が漂う時期ですが、交通機関もお店も動いていないので、旅行の日程がかぶらないようにお気を付けください♪

1ヶ月間のスーパーホリデーについては、イスラエルのスーパー新年(9・10月)テント生活をするお祭り?!「スコット」で書いています♪

エルサレム旧市街のイルミネーション祭り

毎年夏の夜のエルサレム旧市街を舞台に、光の祭典が行われます。

今回は写真でご紹介!どんなすごいフェスだろう?!と期待に胸を高鳴らせて、夜の旧市街へいざ出発!!

この日バスで向かった私たちですが、さすが旧市街イベント。

バスがちっとも進まない…古い道なのでイベント時はいつも混雑。

さっさと諦めてシオン門の近くで降り、歩いて周ることに。

今回は、青の10番から城壁沿いに西壁へ向かい、旧市街の中を通ってヤッフォ門を抜けるというコースにしました。(色々コースがあるようで、一晩で全部を見るのは無理でした。)

地図はQRコードで読み込むんですが、それぞれのアートポイントではコンセプトも紹介されいて、気分も盛り上がります!さすがの近代アートイベント。(英語表記もあります)

ただ、先に言っちゃうと、宣伝素材が優秀すぎて実物を見ると「おや?」というクオリティ…ちょっと待てよ…と。なんだか思っていたのと違う。

でも、そんな色々おかしなことに突っ込みながら歩くのは楽しく、エルサレムの夏の夜の気持ち良さと共に夜景を見ながら満喫できるので、リピートは確実!笑。来年も参加します。

日本ならカップルばっかりのイベントになりそうですが、夜型イスラエルでは子どもたちも多く、ファミリーで過ごす人が多め。

夜更かししまくるイスラエルの子どもたちを見ると、早く寝なよ。といつも思う。

それと同時に、なんて平和で豊かな国だろうと…

私が一番気に入った一角が、路上ライブが多く集まるエリア。

イスラエル人の若いアーティストたちが、幻想的でロマンチックなエルサレムの夜景と光の中、めちゃくちゃいい音楽奏でてるんです。

ずっとここに居れば良かった。ビール片手に。笑

私が行った時は、4組ほどがそれぞれの場所でライブをしていて、どれを聞くか迷うくらいみんな素敵でした。

雰囲気と合うおしゃれな音楽。

普段音楽にそんなに興味のない私ですが、この空間はすっごく気に入りました。

進んで行くと、謎と不思議のアートコーナー。

それぞれ何かのメッセージやテーマを伝えているということに後から気が付いた私は、ひたすらツッコミながら楽しく通過。

私の素人写真の中でもなんかいい感じに写っているものを選んだのですが、実際の雰囲気は伝えられていない気がする…。

アラブ人もユダヤ人も外国人も大人も子どももみーんなが楽しんでいるイベントにほっこりしたり…

開催地域が広すぎてポイントからポイントまでは不安になるくらい何もなかったり。とクオリティのムラに爆笑。

時々イベントに乗っかって、公式エントリーではない参加者も。

そして突然現れる謎のアート作品。

ごちゃごちゃ言いつつかなり楽しみました♪

ヤッフォ門のエリアではシルクドソレイユみたいなキャラクターも。

色々思っていたのとは違ったけれど、また来たいと思います。

最後に、このイベントの感想に一番近い写真を…

イスラエルって本当に面白い!

第4次中東戦争の跡地「ベンタル山」の眺め

Photo by:https://www.timesofisrael.com

ゴラン高原は戦略的に大切な土地で、古代の歴史でも、現代イスラエル建国に伴う数々の戦争の中でも重要な戦いがあった場所です。

侵略だ!紛争だ!と世界中が発信する現場では何が起こっているのか。

自分の目で、耳で、視点を変えて学ぶことはきっと新しい閃きを与えてくれるはず。

平和ボケした私の頭をガツン!と目覚めさせてくれたのもこの平和な土地でした。

「ベンタル山」で私が感じたこと

ベンタル山

鶴の群が空を覆いワシが巣を作り、鹿が歩き回る命に満ちた土地、ゴラン高原のシリア国境に位置するベンタル山では、イスラエルの勝ち取った平和とその景色を一望できます。

ベンタル山からは、ガリラヤの山々とシリア平原の両方を見渡す美しい景色を見ることができます。

駐在するUNの監視員はまるでガイドで、質問すれば色々語ってくれるから暇そうにしていたら声をかけてみて!

ベンタル山に行ったらコーヒー好きさんは忘れずに「Coffee Anan」というシャレの効いた名前のカフェに立ち寄ってください。ここのコーヒーは美味しいです。

景色を眺めながらコーヒーとケーキを楽しむのもオツ。

戦争って何だろう…普段は入り込まないような深い問いで世界を見つめてみるのはどうですか?

ここは「ヨムキプール戦争」という、まるでハリウッド映画の脚本にもなりそうな戦争が起きた場所。

ヨムキプールはイスラエルの最も厳粛な祭りの一つで、普段全く宗教的でない人を含むイスラエル人の80%が断食をし、空港も閉め、国の機能が停止する日。

そんな日に奇襲攻撃でシリア・エジプト軍が攻めてきた戦いです。

圧倒的な数と力の差、相手の弱みをついた完全なタイミング。

勝利を確信していたはずのシリア・エジプト軍の数はイスラエルを圧倒していました。

絶対絶命、国を失う寸前まで追い詰められたイスラエル。

まさに事実は小説より奇なり。

興味のある方にはこの一冊をおすすめします。

ゴラン高原はシリア?イスラエル?

2019年、アメリカのトランプ大統領がゴラン高原について、「イスラエルの主権を認めるべき」と表明し、世界がざわついた記憶がある人にはぜひ訪れて欲しい地。

ニュースでは語り尽くされないニュアンスを知ることができれば、世界情勢にもっと関心が高まるはず。

例えば、「 カツリン/Qtsrin」にあるビジターセンターではゴランマジックという体験型映画を通してイスラエル側からの戦争を学ぶことができます。

HP:http://www.magic-golan.co.il/site/index.asp?depart_id=28111&lat=en

第4次中東戦争の激戦地(ヨムキプール戦争)

日本で「ゴラン高原」「シリア国境」と言うととんでもなく危険な場所だと思われがちで、まさか呑気に観光してますとは言えないことがあります。

今や世界は情報社会で、ネットさえあれば何でも知ることができる(と思わせる)便利な時代になりましたが、その情報の確かさについては無頓着で、フェイクや悪意の情報が増え、真実は益々見つかりにくくなっている気がします。

私も例に漏れず平和ボケしたゆとり世代一歩手前の人間で、決して誇れるものはありませんが、イスラエルにいると否応無く気づかされるものの多さに、いつも目が覚める思いです。

そのうちの一つ。

「ベンタル山」での思い出を紹介します。

「戦争跡地を見渡せる山」

初めてのゴラン高原・ベンタル山

私が最初に訪れたのはイスラエルに来たばかりの2016年。

シリア内戦については激しさを増し、イスラム国の参入で泥沼化するニュースを知るのみでした。

シリア国境のこのゴラン高原も度々、シリアやヒズボラからのロケットを迎え撃つ地として、「近づくべからず」と思っていた場所です。

ところが友人が良いところへ連れて行ってあげる!とガリラヤから車で1時間ちょっと、連れられてやって来たのがゴラン高原、そしてベンタル山でした。

言われるまでは何も気づかない穏やかな大自然。

その時は夏の終わり頃で、赤茶けた大地と農作物のコントラストが豊かで美しい印象でした。

すっかり気に入って、雨季の2月に訪れた時は冷たく澄んだ空気の中、雪をかぶった雄大なヘルモン山を望み…4・5月頃は花と緑が美しく、それもまた素晴らしい眺めでした。

この場所で、たった数十年前(1973年)熾烈な戦いがあり、多くの嘆きと涙とともに命が失われたことなど信じられないほどののどかさ…

ヨムキプール戦争(第4次中東戦争)

「ピンチの時こそ、その人の真価が問われる」と聞きますが、国もそうではないでしょうか?

絶体絶命のその瞬間、一番大切なもの、守りたいものは何なのか…何を優先し、排除すべきは何か?

一刻一秒を争うときにこそ、その国のあり方が見えてくると思います。

さて、ヨムキプール戦争について、ここに述べることはあくまでも主観です。

あまり賢くは無い一般人の私が、見聞きしたことを心の赴くままに書きますが、視点が変われば印象は180度変わることでしょう。

イギリスが退いたこの地に、イスラエルが建国の宣言をしたことを合図に、周辺イスラム諸国との戦争が勃発しました。

イスラム諸国にはイスラエルの存在を認めることなど許されず、叩き潰す以外の選択肢は無いと言う問答無用の戦い。

(果たしてこの地がその時点で誰のものであったのか?立場によって大きく意見が割れます。)

迎え撃つイスラエル側は、ナチスドイツのホロコーストを生き延びた生存者たちもこの建国の戦いに加わったと聞きます。

お互いに絶対譲れない命がけの戦い。

イスラエルにしてみれば、1900年間世界中で迫害を受けてきた民族の存亡をかけた戦い…彼らが自分たちの国を建てるチャンスはあの瞬間のみだったことは確かです。

第4次中東戦争は、先の3回でイスラエルが拡大した土地の奪還を目的に、エジプトとシリアが同時に南北を奇襲するという作戦でした。

その計画の日が、イスラエルで最も厳粛な「大贖罪日(ヨムキプール)」の祭りの日を選んで決行されたことから、「ヨムキプール戦争」と呼ばれます。

この祭り、簡単に言うと、断食して神の赦しを祈り求める日で、働かず、運転せず、食事せず…と言う祭りです。(空港も閉め、国の機能が停止する日。)

普段宗教に無関心な者までも、ヨムキプールだけは断食する…と聞きます。

今ではこの日が近づくとヨムキプールの断食の過ごし方!と言う特集がテレビで大人気。日本のお正月を超える浸透ぶりです。

昨年はユダヤ人の80%断食したと報道されていました。

敵からすれば、これ以上無い奇襲作戦の決行日。

シリアとエジプトはそれを実行したのです。

当時、国境警備隊すらヨムキプールの休みで家に帰っていた…と言うのですから、中東戦争の激しかった当時の緊張感の最中に、そんなバカな!?と思いませんか。

奇襲攻撃を受けたとき、ここゴラン高原ベンタル山付近の戦車を動かしたのは現役兵ではなく、住民たちだったと言います。

攻めてきたシリア軍の戦車1400台に対し、スラエル軍の戦車はたった180台。しかも乗ってる人が現役じゃ無い???

なぜ心折れず、最後まで諦めず勇敢に戦い抜き、この地を守りきることができたのでしょうか?

戦いの4日目にはイスラエル軍の防衛が崩壊寸前になったのですが、シリア軍は突然の撤退。いるはずのないイスラエルの大軍の幻想を見た…と言う兵士までいるとか。

イスラエルでは神の戦いだと信じる者も少なくありません。

この地に立つといつもイスラエルの不思議な力の前で、平和にボケて、無力で小さな自分のあり方を見つめ直します。

私の本当に大切なものは何か、その為に命をかけて守れるか…。

涙の谷 / Valley of Tears

ベンタル山から少し北上したところにある涙の谷は、ヨムキプール戦争の跡地にある小さな記念碑です。

周辺には未だに当時の地雷が埋まったまま。

黄色い注意書きがあちこちにあります。

そんな土地でゆったり放し飼いにされている牛たち。(大丈夫なのか)

そして、今でも動く戦車。

イスラエルが命をかけて守り、建て上げている平和は、偽善に満ちた綺麗事などに構っている余裕や暇はないのだ…と理解しました。

どちらにもある守るべきもの、それぞれの正義。

シリア内戦の真っ只中だったこの時、風に乗って漂う火薬の臭いと、遠くに聞こえてくる銃撃、爆撃音は忘れられません。

国境が持つ意味と、国と国民を守り、平和を維持するということがいかに得難いことであるか。

また、命の上に成り立つ平和を当たり前のように生きていきた自分の甘さ。

戦争について真面目に学んでこなかったこと。

他国の歴史や戦争はどこか他人事で、だけど「戦争は反対」と大した根拠なく思っていた自分の考えの無さ。

そんな私が偉そうに書けることは一つも無いんですが…。

ベンタル山のコーヒー

ベンタル山の駐車場からの道に飾られている可愛らしいアート作品の数々は、戦争時に出た残骸で作られたもの。

戦争と犠牲の上に立っていることを忘れず、けれども憎しみや怒りを継承するのではなく、生活を彩る物として新しい命を込める。

実にイスラエルらしいアートだと感じました。

イスラエルらしい、と言えばもう一つ、ベンタル山の頂上にある「コーヒーアナン」。

ヘブライ語で「アナン」は雲なので、「雲珈琲」と言う感じでしょうか。

しかし、国連総長だったコフィー・アナンがチラつく名前にクスッと笑えてきます。

さすが、どんな悲惨な時でもユダヤジョークで笑い飛ばす国民性。笑

絶対わざとだ。笑

このCoffee Annanのカフェラテは行ったら必ず買います。

見晴らしも居心地も良い小洒落たカフェなので、ランチやティータイムにゆっくりと過ごせますよ。

ゴラン高原は、イスラエルの遥か北東、ガリラヤ湖の東に堂々とそびえ立つ大自然エリア。

国の中心的都市からは遠く離れた圧巻の自然が広がる土地です!

Photo by:https://images.app.goo.gl

緑豊かな滝のあるエリアや、雪山を見ることができたら、イスラエルの印象は180度変わるはず!

その他にも、ガリラヤ湖ほとりの「ハマットガデル」では、何千年も前から利用されている天然温泉があったり、「ヘルモン山」にはイスラエル唯一のスキーリゾートがあったり!イスラエルに雪山があるなんて、誰が知っていたか…。

アクティビティでは、ジープでオフロードを走ったり、バギーに乗ったり、ハイキングやサイクリング、キャニオニングやラフティングをする人たちが多く訪れる場所でもあります。

今回はそんなゴラン高原エリアの見どころを、いくつかピックアップしてみたいと思います。

滝と緑と古代遺跡

砂と岩のイスラエルにこんな景色もあるのか!と驚くのが「サール滝 /Saar Falls」

「バニアス /Banias」は、ヘルモン山から流れる雪解け水が湧き出し、春の季節には轟々と流れるマイナスイオンと共にリフレッシュできる美しい古代都市の遺跡が眠る森。

photo by https://www.parks.org.il/reserve-park

ここは広大な「ナハル・ヘルモン自然保護区 /Hermon Stream Nature Reserve」の中で、ハイキング好きや遺跡好き、自然好きさんは必見!

公園内はとても広く、全て周るのは一日かかります。

バニアスの滝までは別にある駐車場まで車で行くと早いです。

HP:https://www.parks.org.il/reserve-park/שמורת-טבע-תל-דן/

近くにあるもう一つのイスラエル北の端に、「ダン自然保護区 /Dan Nature Reserve」があります。

水辺で遊ぶ子供達で賑わっています。

遺跡を見て周る春のハイキングは、清々しくてウキウキしちゃう!

HP:https://www.parks.org.il/en/reserve-park/tel-dan-nature-reserve/

photo by Al-sultan-Restaurant

ゴランに「メサッダ」というドゥルーズの村があるのですが、この村のシリア料理をよくおすすめされます。

私の友人がしきりに勧めてくれたレストランは「Al Sultan」。

イスラエルの雪山

photo by Ski Hermon

中東イスラエルの雪山を一目見たいなら、厚着をして北の最果て「ヘルモン山」へ!

砂漠の国のスキーリゾートはなかなかありません。

年間最大たったの50日のレアな雪遊びを楽しんでみては?

もちろん夏場にもアクティビティが用意されていて、人気なのがマウンテンバイク!

他にもケーブルカーに乗って山頂からの眺めを堪能したり、へルモン山の戦いについてのガイド付きツアー、ハイキングコースやサイクリングコースも豊富です。

HP:www.skihermon.co.il

季節によって遊びが変わるのが魅力的なエリア!いろんなアクティビティで大自然を満喫してください♪