「ペサハ」の過ごし方とグルメ

「ペサハ」の過ごし方とグルメ

ユダヤ教3大祭り「ペサハ」なんて初耳!のあなたも、あの有名なレオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」は見たことありますよね?

これがまさにペサハの晩餐の瞬間を描いたものなんです。(ただし、食卓スタイルは西洋風アレンジ)

ユダヤ民族が古代エジプトでの奴隷生活から解放され、モーセの導きによって出エジプトしたことを記念して、3300年程前からキリストの時代ももちろん、現代に到るまで祝われているのです!

この期間の特徴で、イスラエルの美味しいパンの代わりに主食となるのが「マッツァ」という特別なパン(というよりクラッカー)。 

photo by:https://images.app.goo.gl/RVzLUUJqE68FkvV66

これは、イスラエル人が古代エジプトから脱出するときのお弁当用に、パンを発酵させて膨らませる時間がなかったことに由来します。

当時のことを記憶するために、イースト無し、発酵無しのカサカサマッツァを食べるのです。

イベント

photo by:https://images.app.goo.gl/AvvVRjCje8aKPpDX6

人混みを恐れないのなら、ペサハの西壁で、祭司の祝福「ビルカット・コハニーム」を受けてみてはどうでしょう?

少なくとも一度は参加する価値があります。

この「祝福の祈り」は、毎週シャバットに各シナゴーグや家庭でも行われるのですが、年に2度、ペサハとスコットの祭りに毎年何万人もの人々が西壁に集まり、祭司の家系のユダヤ人たち(何百人も!)から歴史的な祝福を受けます。

両手を上げ、群衆の声が一つになる様子は特別な体験…!

3行の詩のような短い祈りですが、イスラエルで最も古いヘブライ文字として出土したのもこの祈りで、古代の昔から特別で力のある祈りです。

ただし!!

広場に確実に入るためにはか・な・り早めの行動を!

この日に旧市街の近くまで車で行くことはほぼ不可能ですので、覚悟して行きましょう。

私は何度かチャレンジして未だにたどり着けていません!(単に出発が遅い)笑

日時と時間は「THE PRIESTLY BLESSING (BIRKAT KOHANIM)2021」で検索

ペサハのグルメ

パンと小麦(正確にゆうと小麦、大麦、オーツ麦、スペルト、ライ麦を含み、発酵する物)が街から消えるペサハの期間ですが、知恵を尽くしたペサハグルメが登場するのもこの時期。

小麦を使わないパンだと、とうもろこしやタピオカ粉を使ったパン(反則感あるが。笑)は温めるとモッチモチで日本人好み!私のお勧めはベーグル。

ファラフェルサンドも、小麦じゃないほうが美味しいのでは…とさえ思います。

※温めないとパサパサです。

クラッカーのようなマッツァをどう美味しく食べるか…。現代ペサハの永遠のテーマかもしれません。

こちらはユダヤのお母さんが作ってくれたマッツァボール入りスープ。

photo by:https://images.app.goo.gl/ZpMD28KFart9PtYD7

めちゃくちゃ美味しくてびっくり!あんなパッサパサのマッツァから溢れだすスープ!

photo by:https://images.app.goo.gl/A53vwHfGWrvsQPz27

他にもローストしたマシュマロやチーズをサンドしたり、ピザやラザニアに見立てたり、とマッツァを駆使した手料理はもはやマジックです。

奴隷時代のレンガ作りを思い起こすために作られるデーツベースのフルーツペースト、「ハロセット」。

こちらも各家庭こだわりの代物で、同じのを食べたことがありませんが、どれも絶対美味しい!!

コレを作るためにデーツペーストは絶対買う私。

ペサハの小麦なしおやつには、ココナツクッキーや「マカルーン」というタヒーナのアーモンドプードルのクッキーなどがあります。これがコーヒーのお供に最高!

ココナツ好きな私は年中あってもいいのにと思う。

デーツとナッツをココアで丸めたロースイーツ、「デーツボール」

この時期はネットでもペサハレシピ!と銘打って美味しいレシピの数々がシェアされています。ペサハにかける情熱と工夫がすごい。

ショッピング

イスラエルで売られている商品には、『ペサハ』に食べられるかどうかのマークがついています。

この期間マークがついていない物は布が掛けられて買えないお店も!

イースト菌と酵母入りの食品は全て食べないので、パンもパスタもスーパーには置いてありません。

なぜ?と思うものについてはペサハの許可マークがない為。

日程

3-4月頃の7日間祝われるペサハは、初日と最終日の日没からシャバットと同じように街がストップ!公共交通機関も止まるので要注意です。

そしてもちろんその7日のうちに実際のシャバット(金曜〜)もあるのでややこしい!

特に気をつけたいのが、国立公園などの観光施設も祝日の前日は半日営業だったりとイレギュラーな動きをするので、予定を立てる時には注意です。

もちろんイスラエルの友人にペサハディナーに誘われたらラッキー!

お腹をペコペコに空かせて行くことをお勧めします。(ただしペサハの儀式が長いので、お腹空きすぎは修行。)

宿泊

長期の休みを利用して、海外・国内旅行も多くなる時期なので、航空券や宿泊先はいっぱい!予約は早めにとったほうが◎

ホテルはこぞってペサハのプログラムを用意していたりもします。

車を借りておいて、死海や大自然でのBBQやキャンプ、ハイキングなどを楽しんだりもしていますよ。

せっかくですから、この時期だけのペサハの雰囲気を味わって!

イスラエルのスーパーホリデー月間 その3

荒野での生活を思い出すお祭り「スコット」。

ヨムキプールの5日後からの一週間は、スコット(仮庵の祭り)です。

この9・10月のお祭りの記事を順番に読んでいる方は気がつくと思いますが、この時期のお祭りは全て繋がっています。

エジプトを出て約束の地(イスラエルの地)へたどり着くまでに、40年間荒野を彷徨ったのですが、「スコット」はその時の荒野での生活を思い出す祭りなのです。

この期間は荒野で神が導いてくださった、その暮らしの日々を思い返し、神への信頼を深めるのだそうです。

ヨムキプールの断食が明けると、街中のベランダや歩道、空き地に手作りの掘っ建て小屋が次々と現れます。

photo by IMOT

子供達は思い思いに「スッカ」と呼ばれる小屋の中を飾り、祭りの期間は必ずこの中で飲食します。

なかには寝泊まりまでする人も!

子ども時代にこんなのあったら完全に秘密基地。それにここでご飯食べたりって夢のようだ…。

この期間はレストランやカフェもスッカ仕様に!

スコットのマーケット

この時期だけのマーケットが開かれ、ユダヤのお父さんたちがバーゲンセールの女性のようにひしめき合います。みんな超真剣!

買っているのはスコットの祭りに欠かせない4つの「植物」

・etrog (シトロンの実)

・lulav (ナツメヤシの若葉)

・three hadassim (ミルトス/ギンバイカの小枝)

・and two aravot (柳の小枝)

スコットではこの4つの植物を一つにして、神を賛美する歌を唱え、振ります。

あるラビが、これは何を意味しているかを説いていたのですが、とても感動したのでシェアします。

photo by IMOT

”シトロンは香り高く、味も良い。

ナツメヤシは香りは無いが味が良い。

ミルトスは香りは素晴らしいが、味はない。

柳は香りも味もない。”

これは、神への信仰と聖書の知恵があるというのを「香り」に、良い行いとその結果を「味」に例えていて、「知識はあるけど、良い行いがない人」…という具合に、4つのタイプの人間を表すのだとか。

肝心なのは、その全てのタイプを一つに束ねて”一緒に振る”という行為。

全ての人が共に神を讃え、礼拝するんだ!という部分。

味も香りもないからと言って捨てない…どんな人間でも、神の民の一人として同じように神の前に立つということでしょうか…

イスラエルの民の心を垣間見るような気がしました。

しかし、さらに後世に始まったスコットの最終日「ホシャナラバ」で、柳の枝を床に叩きつける人々を見て「えーーー」となる私。笑

お祭りに大切な一つなはずじゃ…どんな意味があるんでしょうか?

と、ここでもう一つ。

”シトロンを心臓、ミルトスを目、ナツメヤシを背骨、柳を口、と人間の各部分を表している”とも聞きました。(ユダヤ人は全身を神に捧げる姿勢を示しているとか。)

あー、なるほど。イスラエル人ってお喋り好きで、口はいつも賑やかなので特別に叩いている…のかな?笑 なんて笑ってしまいました。

このスコットの期間にもイベントは多く、あるツアーに参加した時には、ランチをスッカの中で食べるという素敵なイベントも!

私が訪ねた家のスッカの中には20羽くらいのインコたちが!食事中ずっとさえずっていて素敵でした。

また、ダンスに巻き込まれたことも…

私がイスラエル人を喜び上手な国民だと感じる所以なのですが、みんな仰々しい式典にスーツやドレスで参加していたはずが、集まりの終盤には男女に別れて皆ぐるぐる踊り出すのです!全力で!!力の限り!!

会場に音楽と笑いが溢れ、めちゃくちゃ楽しい空間に巻き込まれ、それはほとんど嵐!喜びの嵐です。

「シムハットトーラー」トーラー授与の日

スコットが終わった8日目と9日目には、「シムハットトーラー」というお祭りがあります。

ユダヤ教では、世界中どこにいてもシャバット(安息日)に読むトーラー(ヘブライ聖書)の箇所は同じで、1年で一周するように読まれます。

写真はシムハットトーラーの2日目(1日目は写真禁止です)

シムハットトーラーは一年で巻物を読み終え、また新たに読み始めるため、トーラーの巻き戻しの日です。

トーラーは彼らにとって神のことばであり、知恵の結集。

そんな彼らの喜び方と情熱にはいつも驚きます。

各シナゴーグ(ユダヤ教の会堂)や西壁には信じられない数のユダヤ教徒が集まり、トーラーの巻物を抱えてダンスに次ぐダンス!大いに喜びます。

彼らのトーラーに対する想いはそこ知れず熱いのだなぁと実感。

仕事そっちのけで、1ヶ月間のスーパーホリデーを全力で楽しむイスラエルの姿ってこの国ならではの命を感じます。

特に、イスラエルのお祭りが食卓で行われることや家族で過ごす姿は、見ていて妬みが起きそうなほどに麗しい!

機会があれば、イスラエルのお祭りにもぜひ触れてみてください。

1ヶ月間のスーパーホリデーについては、イスラエルのスーパー新年(9・10月)イスラエルが完全に止まる「ヨムキプール」で書いています♪

イスラエルのスーパーホリデー月間 その1

1月1日を元旦とする日本では、12月末からソワソワと新年の準備が始まりますよね?

ですが、ここイスラエルの1月1日は普通の平日。

特にエルサレムに暮らしている私には、6月1日くらいの憂鬱な平日です。笑

友人たちのSNSがホリデー一色。美味しそうな和食投稿を横目に恨めしく働いています。

イスラエルの新年は9・10月頃、ユダヤ暦「ティシュレイ」の1日から二日間祝われますが、この月はお祭りが目白押しで、ほぼ1ヶ月間はホリデー!

イスラエルの新年はスーパー祭りモードに突入します。

ただの新年としてというよりは、神が世界を創造した「世界の誕生」を祝っているのだとか。

そんなわけで、祭りは最優先事項。

みんな仕事に身を入れている場合ではなくなって、事務的な手続きも後回しなので、提出期限が間に合わないままこの月を迎えると…1ヶ月は諦めるほど。笑

この時期は、乾季の終わりで初めの雨がやってくる季節。

夏の間一滴も降らなかった雨がカラカラの大地に染み込み、砂埃を洗い流し、街中が潤う様子は、まさにこの土地が祭りを喜んでいるかのようです。

ラッパのお祭り「ロシュ・ハ・シャナー」(ユダヤ新年)

photo by:https://images.app.goo.gl/xVPjapFk8FfuUpQo7

「ラッパの祭り」と呼ばれ、新年が近づくと近所から角笛の音が響きます。

新年には独特な角笛の鳴らし方があり、ただでさえ音を出すのが難しいので、子供達はお父さんと練習します。

お土産やさんにはいつも売っているので、新年の風物詩に一度トライしてみては?

お店の人は吹いてみせてくれますが、かなりの肺活量とコツが必要です。

私は昔トロンボーンをやっていたので割と自信があったのですが、何度か練習して音を出すだけで精一杯。(あと、角笛はめちゃくちゃ臭い。笑)

雄羊のツノで作られるラッパ「ショーファー」

2日間祝われますが、新年の晩餐は特に家族で過ごします。

神の創造に感謝し、新しい年の祝福を祈りながら特別なごちそうや、日本の「おせち」のようなゲンを担いだ食べ物を食べ、飲み、祈り、歌い、大いに楽しみます!

ロシュハシャナーの名物と言えば、「リンゴにはちみつ」。

あまーい年になるようにと食べられるのですが、イスラエルのリンゴとはちみつって何か違うのでしょうか?!とっても美味しい!

特にイスラエルの蜂蜜はいつもお土産に買います。

蜂の巣入りや、ナッツ入りがおすすめですよー。

そしてこの時期旬のザクロ♪

イスラエルの”7つの祝福”の作物の一つで、宝石のようにギッシリ詰まった実をトーラーの教えに例えたり、多産と祝福を重ねて食べられます。

イスラエルをこの時期に訪れてザクロを食べない手はありません!

日本では高級フルーツで、その効果効能は美のスーパーフード!(種に栄養があるんです!)

ザクロジュースももちろんこの季節が美味しいのですが、市場で買ってポリポリとタネごと食べましょう!

この時期はおやつに、サラダにと毎日食べます。肌の調子いい〜!

収穫祭でもあるこの時期、イスラエルは美味しいフルーツがいっぱい!!

デーツやオリーブもこの時期に収穫されます。

美味しいオリーブオイルがセールになったり、搾りたてが出回るのもこの時期。

オリーブ詰みのボランティアに参加した経験も楽しかったです!

そして、ぜひ紹介しておきたいのが、デーツ!

干し柿のように甘くて昔は苦手だったのですが、フレッシュデーツを食べてからどハマり!

夏の暑い日に冷凍庫に凍らしておいたフレッシュデーツをかじるのがたまらない…まるで天然のシャーベット。

ただ、あまりにもハマった友人が日本に持ち帰り、スーツケースを開けると腐っていたとか。なので、フレッシュデーツは現地で楽しみましょう!

イスラエルのスーパー新年は、新年の挨拶「シャナトバー!」が街にこだまする美味しい季節のお祭りです♪

1ヶ月間のスーパーホリデーについては、イスラエルが完全に止まる「ヨムキプール」、テント生活をするお祭り?!「スコット」で書いています♪

「桜前線」なんて単語を聞くと、日本のお花見好きって面白いなぁと思うんですが、イスラエルにも短い春の風物詩があります。

それが真っ赤なカラニヨット(アネモネ)。

イスラエルの国花でもあります。

暖かく乾いた風に揺れる一面の花畑は、癒されすぎて叫ぶ。笑

この時期にイスラエルを訪れるなら絶対におすすめしたい。

お弁当を持ってのんびり出かけましょう!

イスラエルのお花見のいいところは、とにかく天気の良さ。

心地よすぎて外でお昼寝間違いなし。笑

南部のベエル・シェバや、ガザ周辺。

1月半ばから2月の終わりごろまでが見頃、とまさに桜と同じくらいの儚さですが、その分贅沢でゴージャスな体験です。

ヘブライ語では「フェスティバル・ダロム・アドム」(南の紅祭り)と呼ばれ、ネットやテレビで各花畑エリアの開花情報や特集が組まれます。

この期間の週末には屋台なども出て賑わい、2020年は水曜日にイスラエル人アーティストのコンサートなどが行われていました。

今の所、ヘブライ語のサイトしかないのが難しいところですが、2月ならチャレンジしてみる価値あり!

南部へ行ったら「ダロム・アドム」の旗がある場所にはどこでも花畑があります。

最後に

ガザ国境に近いこの場所は、ロケットも飛んでくる地域。

まさかこんなところでお花見祭り開催しているなんて…!

友人が、ガザのハマス本拠地も見えるんだよ。と連れてきてくれた場所から、バッチリ見えました。

ガザ国境は紛争地域!と刷り込まれてきた私は目が点。

確かにガザとの国境では睨み合いがあり、時々ロケットも飛んできますし、最近は凧に火炎瓶をくくりつけて飛ばし、イスラエルの畑が燃えたり…と争いもあります。

が、お花畑もあります。

日本で見ていたニュースとはあまりにも違う景色…世界って広くて深い。

アクセス

情報収集はヘブライ語サイトが多いので、ハードルはちょっと高めかも。

とにかく、2月です!笑

「Darom Adom Festival」ヘブライ語サイト:https://www.habsor.co.il/?page_id=2

基本的にはこの地域がアネモネエリア↓

写真の場所はココ↓

駐車場も十分スペースがありました。

『天才か反逆者か』のキャッチコピーで、日本でもバンクシー展が行われましたよね!

世界的に有名な落書きスト、バンクシー。

英国を拠点とする匿名の人物です。

犯罪も突き抜ければアートとして評価される…作品だけでなく、存在そのものに社会風刺が効いてますよね。

彼の評価は賛否あるかと思いますが、私はベツレヘムに”観光スポットを作った”と言う点では、尊敬しています。

ベツレヘムにはバンクシーの作品が数多くあり、神出鬼没な彼にしてはそんな場所は世界でもここだけだとか。

そして、なんとバンクシーはこの街に「世界一眺めの悪いホテル」を作ってしまったんです。

本当に驚いた。笑

photo by:http://walledoffhotel.com

主要な観光地となるアートを残すだけでなく、宿泊先まで用意して…いや、作品に泊まれちゃう。(1泊400シェケル〜)

住民は自由にグッズを作り、ツアーを組み、収入に繋げることもできる。

壁の中の世界に光を当てた!と言えると思います。

もっと頑張ったらディズ◯ーランドならぬ、バンクシーランドになりそう。

アーティストとして、そのコンセプトにあっぱれと言いたいです。

バンクシーホテル「THE WALLED OFF HOTEL」は見るだけでも入ることができ、バンクシーの作品や、パレスチナ側の声を感じることができるミュージアムにもなっています。

「THE WALLED OFF HOTEL」HP:http://walledoffhotel.com

また、タクシー運転手はベツレヘム中にあるバンクシーの作品巡りを提案してくれ、情熱的にパレスチナの言葉を語ります。

私たちの時は運転手がお昼に難民キャンプに連れて行ってくれ、そこで世界一美味しいポテトを食べました。あれは忘れられない…。

描かれるものの移り変わりは激しいです。行くたびに違ったりする。

バンクシーホテルでは、壁に描けるアクティビティもあるみたいです。

こんなにも現代アートが力を発揮している街はなかなかないのでは…。

また、壁にはバンクシーの他にも様々に描かれており、なかなかの大作も多いので、歩いて周っても面白いです。

パレスチナ観光サイト:https://www.welcometopalestine.com/

アクセス

ベツレヘム行きのバスに乗って到着後、タクシーを使うのが一般的です。

私はギロまでバスに乗って行き、歩いてチェックポイントを抜けます。そこからホテルは歩いて10分ほど…ですが、慣れてないと難しいです。笑

※西岸地区に行く時は必ず現地の情報を確認してご自身で判断してください。「注意!西岸地区へ訪問する前に必ずチェック!

一応チェックポイントはここ↓

チェックポイント付近①↓

チェックポイント付近➁↓

イスラエルのスーパーホリデー月間 その2

新年の「ロシュハシャナ」から10日後、イスラエル最大の静寂の日がやってきます。

ユダヤの伝統では、神はロシュハシャナとヨム・キプール(大贖罪日・だいしょくざいび)の間の10日間の間にすべての被造物を裁き、来年、生きるか死ぬかを決定するとされています。

ユダヤ教の教えでは、神は正しい者の名前を「いのちの書」に刻み、悪人に死を与えると教えます。

そのため多くのユダヤ人たちはこの10日間、特に祈りと善行、過去の過ちを反省し償いをする期間と考えて行動します。

なんと40日前からヨムキプールに向けて祈っている人もいるとか。

ヨムキプールは「贖罪の日」という意味です。

約26時間神への祈りにのみ集中するため飲食を控え、化粧水やクリームを塗ったりもせず?!革靴を履かず?!夫婦の営みを避け、水さえ飲まない断食をする人もいます。

そして、シナゴーグでひたすら赦しを祈りながら一日を過ごすとか…

(「以下のことはあなたがたに、永遠のおきてとなる。第七の月の十日には、あなたがたは身を戒めなければならない。この国に生まれた者も、あなたがたの中の在留異国人も、どんな仕事もしてはならない。 なぜなら、この日に、あなたがたをきよめるために、あなたがたの贖いがなされるからである。あなたがたは、主の前でそのすべての罪からきよめられるのである。」と聖書の記されているためです。)

シナゴーグに行ってみると、白い衣装の人が多かったです。

普段宗教については何も考えないイスラエル人でさえ、この日の断食だけは行うと言うから驚きです。

殺人や盗みを犯してもいない善良な人たちまでも、なぜ断食して悔い、神に許しを請うのでしょうか…?

聖書の教える「罪」とは、唯一の神から逸れること、世界を造った神を無視し反すること。

この日には、民はイスラエルの神に最も近く、魂の本質に近づく日なのだと教えてくれました。

私もイスラエル人たちに加わってヨムキプールに参加するのですが、驚いたことがいくつか…

・空港は閉まり、信号機も止まる。

・車が本当に一台もいない。(シャバットでも多少はいる)

・夜、歩行者天国状態の道路にスケートボードや自転車、おもちゃで遊びまわる子供達で溢れる。

・断食前後の食事が信じられないほど豪華すぎる(日本人の友達は胃がびっくりして吐いてた。)イスラエル人の胃はすごい。

夜、みんなで歩いて西壁まで行き、不思議な静けさにドキドキしました。

日本のお祭りとは全く違う、国中が一つになっている感覚なのでしょうか…全身で、全国で神に向かう民だなぁ…と感じたことの無い畏怖に言葉がありませんでした。

この日は撮影もしない日、西壁やシナゴーグではシャッターを切ることができません。

携帯も電源をオフにしている人も多かった。

じゃあここにある写真はなんなのか…

知らなくてうっかり撮っちゃったんですね。本当にすみませんでした。笑 

(※西壁の写真だけは別日です。)

そんな特別な空気感が漂う時期ですが、交通機関もお店も動いていないので、旅行の日程がかぶらないようにお気を付けください♪

1ヶ月間のスーパーホリデーについては、イスラエルのスーパー新年(9・10月)テント生活をするお祭り?!「スコット」で書いています♪

国中が喪に服す

この記事は「イベント」のカテゴリーにありますが、お祭り…と紹介するにはふさわしくない、記憶と追悼の日。

イスラエルは建国前から多くの犠牲の上に立っている国です。

そして亡くなった一つ一つの命とその歴史を、本当に大切に扱います。

そのイスラエルの心を肌で感じる期間が、毎年4-5月にやってくる3つの記念日。

・ホロコースト追悼日(4-5月 独立記念日の8日前)

・戦没者記念日(4-5月 独立記念日の前日)

・独立記念日(4-5月)

繊細なテーマではありますが、今回はこの3つの記念日について書いていきたいと思います。どんな風に過ごしているのかも合わせてみていきます。

3つの記念日を通して、「命」を感じてもらえたら…

ホロコースト追悼日(ヨム ハ ショア)

写真はエルサレム旧市街のシオン門の近くにある「ホロコーストミュージアム」

この日は、ナチスドイツのユダヤ人絶滅計画のために亡くなった600万人の同胞・家族たちを覚えます。

毎年公式の祭典が行われる他、失われていく生存者の声を残そうと様々な取り組みが行われています。

photo by:www.facebook.com/ramathsaronmunicipality

近年広がりつつあるのが、「zikaron ba salon」(記憶のリビング)と言うオープンハウス。

ホロコーストサバイバーのいるお家や、その子供たちの家に集まり実体験を聞く、という取り組み。(申し込めば参加できるそうですが、ヘブライ語がメインです。)

独立記念日の8日前に当たる日で、全国で黙祷が行われ、レストランやカフェも閉まります。

この日から7日間は娯楽施設は休館し、ラジオからは陽気な音楽は流れず、国中が喪に服します。

戦没者記念日(ヨム  ハ ズィカロン)

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ホロコースト追悼日から7日目に戦没者記念日があります。

この日は、イスラエル建国当初から亡くなった多くの家族・同胞のことを覚えます。

イスラエルでは、戦争で亡くなった人はその位に関わらず、「へルツェルの丘」へ埋葬されます。

この場所は現代イスラエル建国の父、「テオドール・ヘルツェル」の眠る丘で、ホロコーストミュージアム(ヤドバシェム)の隣に位置し、建国への思いが詰まった緑豊かな森です。

両記念日には、娯楽施設の他、レストランやカフェも閉まり、ホテルではお酒の提供をやめます。

私の隣人のおじいさんで仲良しのYさんが、ある5月の気持ちの良い日にヘルツェルの丘へ連れて行ってくれました。

ピクニックでもしたくなるような美しい丘。

自然の森の中に緑と花が丁寧に手入れされ、穏やかで爽やかな風の吹く、気持ちの良い場所でした。

そこに並んでいたエルサレムストーンと植木。

ここにあるお墓には、一つ一つに、故人の好きなものや花や木が溢れ、賑やかでカラフルで…イスラエル人だな〜と微笑ましくなります。

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photo by:https://images.app.goo.gl

友人のYさんは、31才の息子さんを亡くしました。

空軍に入り、優秀なパイロットでした。

訓練中、一緒に乗っていたパートナーのパイロットが気絶。最期の瞬間まで諦めず、仲間に声をかけ続けた…そんな勇敢な姿が記録されていたそうです。

お墓へ一緒に行くと、椅子を並べて座り、彼の最期の姿、その時の家族の思いを語り聞きます。

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キンカンの木が植わっていて、大きく成長し、実をつけていました。Yさんはそれをいくつかもいで、水で洗い私たちに手渡しながら語ります。

頬張るとみずみずしくて、ハッとするような美味しさ。

見るとあちこちに椅子があり、ああ、それぞれのストーリーをここでゆっくり語り、記憶しているのだなぁ…とわかりました。

Yさんは、「飛行機事故で亡くなった息子もここに埋葬してくれたんだ。息子も国の誇りとして扱ってくれたのだ」と、イスラエル軍の態度に敬意を感じているようでした。

彼の深い悲しみの中には、怒りも憎しみも感じられません。

「軍へ行けば今でも息子を忘れず、私に声をかけてくれるんだ。」と誇らしげに、そして「イスラエルは、たった一つの命も小さいものとして扱わない。」そう語ってくれました。

子どもたちを軍に送り出す気持ちはどんなものなのでしょう。

イスラエルが今このように存在し続けているのは、イスラエル軍が勝ち取ってきたから…今も守っているからであることは間違いないのです。

photo by:https://images.app.goo.gl

ふと気が付いて、息を飲んだのは、並ぶお墓に刻まれた年齢です。

19才…21才…25才…19才…

写真が飾られているお墓も多く、その美しい笑顔に胸が潰れそうになります。

国中に響き渡るサイレン

photo by:https://images.app.goo.gl

ホロコースト追悼日と戦没者記念日には、朝とお昼の2度、国中にサイレンが鳴り響きます。

この時、車に乗っている人もバスに乗っている人も外に出て、街中の人がその場に立って頭を垂れ、または敬礼し、黙祷を行います。

photo by:https://images.app.goo.gl/atAqcazhietAgjtK8

その景色に、なぜか涙が止まらなくなってしまいました。

理由をうまく説明できないのですが、おそらく「感動」でした。

イスラエルが大切にする「記憶」は、敵への恨みや憎しみではなく、いつも命への姿勢です。

2020年の8月、レバノンのベイルートで大規模な爆発事故が起こりました。

隣国イスラエルとは国交がなく、国境ではテロ組織ヒズボラとのにらみ合いの真っ只中。

そんな中でも、イスラエルはどこよりも早く救援を申し出て、医師たちを派遣します。

難しい問題は山のように抱えていますが、命を最優先する心がそのベースにあることは確かで、こんな姿を見るたびに、イスラエルに惚れてしまいます。

独立記念日(ヨム ハツマウート)

一週間の喪が明けた晩。戦没者記念日の晩です。

晩ですよ?(※イスラエルのお祭りは、全て夜から始まります。)

どこからともなく漂ってくる炭火焼の肉のいい香りと、ワインを飲んだり賑やかな声、陽気な音楽が聞こえてきます。

そう、「独立記念日」です。

初めて体験した時は、全く心がついていかず、大いにビビりました。

エルサレムの至る所でライブが始まり、歌い踊る群衆。

フジロックってこんな感じなんじゃないだろうか…(行ったことはないけど)

切り替えの速さに唖然。

次の日のお昼にもなると、街中の芝生という芝生の木陰にBBQセットが並び、国中が肉の焼ける香ばしい煙に包まれます!どこに行っても炭火焼きの匂い!!

この光景は圧巻。(いつその大量の肉を買っていたんだろ?)

2年目からは私もバッチリBBQを楽しみました。

イスラエルの持つ特徴はこの命に対する考え方、「記憶」と「喜び」にあると思います。

悲しみに取り込まれず、与えられている命を喜び、楽しみ、満喫する生き方。

失われたもの、痛みを決して忘れないし、誰よりも記憶して語り継ぐけれど、そこで生きる喜びを絶対失いません。

いや、むしろ更に喜びを増し加えて、悲劇に勝利しているように感じます。

独立記念日にはイスラエル軍が飛行ショーを行い、国民がフィーバー!

コロナ禍のロックダウン中にもベランダ中でBBQをして、各家庭が爆音で音楽をかけ、パトカーや消防車などがパレードをして街を巡ったり…と、外には人っ子一人いないのに、なぜかものすごく賑やかなイスラエル。笑

本当に喜び上手。色々あるけど、全部ひっくるめて最高の人生だな!と。

生きてるって素晴らしいな!と、感じています。

エルサレム旧市街のイルミネーション祭り

毎年夏の夜のエルサレム旧市街を舞台に、光の祭典が行われます。

今回は写真でご紹介!どんなすごいフェスだろう?!と期待に胸を高鳴らせて、夜の旧市街へいざ出発!!

この日バスで向かった私たちですが、さすが旧市街イベント。

バスがちっとも進まない…古い道なのでイベント時はいつも混雑。

さっさと諦めてシオン門の近くで降り、歩いて周ることに。

今回は、青の10番から城壁沿いに西壁へ向かい、旧市街の中を通ってヤッフォ門を抜けるというコースにしました。(色々コースがあるようで、一晩で全部を見るのは無理でした。)

地図はQRコードで読み込むんですが、それぞれのアートポイントではコンセプトも紹介されいて、気分も盛り上がります!さすがの近代アートイベント。(英語表記もあります)

ただ、先に言っちゃうと、宣伝素材が優秀すぎて実物を見ると「おや?」というクオリティ…ちょっと待てよ…と。なんだか思っていたのと違う。

でも、そんな色々おかしなことに突っ込みながら歩くのは楽しく、エルサレムの夏の夜の気持ち良さと共に夜景を見ながら満喫できるので、リピートは確実!笑。来年も参加します。

日本ならカップルばっかりのイベントになりそうですが、夜型イスラエルでは子どもたちも多く、ファミリーで過ごす人が多め。

夜更かししまくるイスラエルの子どもたちを見ると、早く寝なよ。といつも思う。

それと同時に、なんて平和で豊かな国だろうと…

私が一番気に入った一角が、路上ライブが多く集まるエリア。

イスラエル人の若いアーティストたちが、幻想的でロマンチックなエルサレムの夜景と光の中、めちゃくちゃいい音楽奏でてるんです。

ずっとここに居れば良かった。ビール片手に。笑

私が行った時は、4組ほどがそれぞれの場所でライブをしていて、どれを聞くか迷うくらいみんな素敵でした。

雰囲気と合うおしゃれな音楽。

普段音楽にそんなに興味のない私ですが、この空間はすっごく気に入りました。

進んで行くと、謎と不思議のアートコーナー。

それぞれ何かのメッセージやテーマを伝えているということに後から気が付いた私は、ひたすらツッコミながら楽しく通過。

私の素人写真の中でもなんかいい感じに写っているものを選んだのですが、実際の雰囲気は伝えられていない気がする…。

アラブ人もユダヤ人も外国人も大人も子どももみーんなが楽しんでいるイベントにほっこりしたり…

開催地域が広すぎてポイントからポイントまでは不安になるくらい何もなかったり。とクオリティのムラに爆笑。

時々イベントに乗っかって、公式エントリーではない参加者も。

そして突然現れる謎のアート作品。

ごちゃごちゃ言いつつかなり楽しみました♪

ヤッフォ門のエリアではシルクドソレイユみたいなキャラクターも。

色々思っていたのとは違ったけれど、また来たいと思います。

最後に、このイベントの感想に一番近い写真を…

イスラエルって本当に面白い!

第4次中東戦争の跡地「ベンタル山」の眺め

Photo by:https://www.timesofisrael.com

ゴラン高原は戦略的に大切な土地で、古代の歴史でも、現代イスラエル建国に伴う数々の戦争の中でも重要な戦いがあった場所です。

侵略だ!紛争だ!と世界中が発信する現場では何が起こっているのか。

自分の目で、耳で、視点を変えて学ぶことはきっと新しい閃きを与えてくれるはず。

平和ボケした私の頭をガツン!と目覚めさせてくれたのもこの平和な土地でした。

「ベンタル山」で私が感じたこと

ベンタル山

鶴の群が空を覆いワシが巣を作り、鹿が歩き回る命に満ちた土地、ゴラン高原のシリア国境に位置するベンタル山では、イスラエルの勝ち取った平和とその景色を一望できます。

ベンタル山からは、ガリラヤの山々とシリア平原の両方を見渡す美しい景色を見ることができます。

駐在するUNの監視員はまるでガイドで、質問すれば色々語ってくれるから暇そうにしていたら声をかけてみて!

ベンタル山に行ったらコーヒー好きさんは忘れずに「Coffee Anan」というシャレの効いた名前のカフェに立ち寄ってください。ここのコーヒーは美味しいです。

景色を眺めながらコーヒーとケーキを楽しむのもオツ。

戦争って何だろう…普段は入り込まないような深い問いで世界を見つめてみるのはどうですか?

ここは「ヨムキプール戦争」という、まるでハリウッド映画の脚本にもなりそうな戦争が起きた場所。

ヨムキプールはイスラエルの最も厳粛な祭りの一つで、普段全く宗教的でない人を含むイスラエル人の80%が断食をし、空港も閉め、国の機能が停止する日。

そんな日に奇襲攻撃でシリア・エジプト軍が攻めてきた戦いです。

圧倒的な数と力の差、相手の弱みをついた完全なタイミング。

勝利を確信していたはずのシリア・エジプト軍の数はイスラエルを圧倒していました。

絶対絶命、国を失う寸前まで追い詰められたイスラエル。

まさに事実は小説より奇なり。

興味のある方にはこの一冊をおすすめします。

ゴラン高原はシリア?イスラエル?

2019年、アメリカのトランプ大統領がゴラン高原について、「イスラエルの主権を認めるべき」と表明し、世界がざわついた記憶がある人にはぜひ訪れて欲しい地。

ニュースでは語り尽くされないニュアンスを知ることができれば、世界情勢にもっと関心が高まるはず。

例えば、「 カツリン/Qtsrin」にあるビジターセンターではゴランマジックという体験型映画を通してイスラエル側からの戦争を学ぶことができます。

HP:http://www.magic-golan.co.il/site/index.asp?depart_id=28111&lat=en