南に広がる花の絨毯
南に広がる花の絨毯
「桜前線」なんて単語を聞くと、日本のお花見好きって面白いなぁと思うんですが、イスラエルにも短い春の風物詩があります。
それが真っ赤なカラニヨット(アネモネ)。
イスラエルの国花でもあります。
暖かく乾いた風に揺れる一面の花畑は、癒されすぎて叫ぶ。笑
この時期にイスラエルを訪れるなら絶対におすすめしたい。
お弁当を持ってのんびり出かけましょう!
イスラエルのお花見のいいところは、とにかく天気の良さ。
心地よすぎて外でお昼寝間違いなし。笑
南部のベエル・シェバや、ガザ周辺。
1月半ばから2月の終わりごろまでが見頃、とまさに桜と同じくらいの儚さですが、その分贅沢でゴージャスな体験です。
ヘブライ語では「フェスティバル・ダロム・アドム」(南の紅祭り)と呼ばれ、ネットやテレビで各花畑エリアの開花情報や特集が組まれます。
この期間の週末には屋台なども出て賑わい、2020年は水曜日にイスラエル人アーティストのコンサートなどが行われていました。
今の所、ヘブライ語のサイトしかないのが難しいところですが、2月ならチャレンジしてみる価値あり!
南部へ行ったら「ダロム・アドム」の旗がある場所にはどこでも花畑があります。
最後に
ガザ国境に近いこの場所は、ロケットも飛んでくる地域。
まさかこんなところでお花見祭り開催しているなんて…!
友人が、ガザのハマス本拠地も見えるんだよ。と連れてきてくれた場所から、バッチリ見えました。
ガザ国境は紛争地域!と刷り込まれてきた私は目が点。
確かにガザとの国境では睨み合いがあり、時々ロケットも飛んできますし、最近は凧に火炎瓶をくくりつけて飛ばし、イスラエルの畑が燃えたり…と争いもあります。
が、お花畑もあります。
日本で見ていたニュースとはあまりにも違う景色…世界って広くて深い。
アクセス
情報収集はヘブライ語サイトが多いので、ハードルはちょっと高めかも。
とにかく、2月です!笑
「Darom Adom Festival」ヘブライ語サイト:https://www.habsor.co.il/?page_id=2
基本的にはこの地域がアネモネエリア↓
写真の場所はココ↓
駐車場も十分スペースがありました。
『天才か反逆者か』のキャッチコピーで、日本でもバンクシー展が行われましたよね!
世界的に有名な落書きスト、バンクシー。
英国を拠点とする匿名の人物です。
犯罪も突き抜ければアートとして評価される…作品だけでなく、存在そのものに社会風刺が効いてますよね。
彼の評価は賛否あるかと思いますが、私はベツレヘムに”観光スポットを作った”と言う点では、尊敬しています。
ベツレヘムにはバンクシーの作品が数多くあり、神出鬼没な彼にしてはそんな場所は世界でもここだけだとか。
そして、なんとバンクシーはこの街に「世界一眺めの悪いホテル」を作ってしまったんです。
本当に驚いた。笑
photo by:http://walledoffhotel.com
主要な観光地となるアートを残すだけでなく、宿泊先まで用意して…いや、作品に泊まれちゃう。(1泊400シェケル〜)
住民は自由にグッズを作り、ツアーを組み、収入に繋げることもできる。
壁の中の世界に光を当てた!と言えると思います。
もっと頑張ったらディズ◯ーランドならぬ、バンクシーランドになりそう。
アーティストとして、そのコンセプトにあっぱれと言いたいです。
バンクシーホテル「THE WALLED OFF HOTEL」は見るだけでも入ることができ、バンクシーの作品や、パレスチナ側の声を感じることができるミュージアムにもなっています。
「THE WALLED OFF HOTEL」HP:http://walledoffhotel.com
また、タクシー運転手はベツレヘム中にあるバンクシーの作品巡りを提案してくれ、情熱的にパレスチナの言葉を語ります。
私たちの時は運転手がお昼に難民キャンプに連れて行ってくれ、そこで世界一美味しいポテトを食べました。あれは忘れられない…。
描かれるものの移り変わりは激しいです。行くたびに違ったりする。
バンクシーホテルでは、壁に描けるアクティビティもあるみたいです。
こんなにも現代アートが力を発揮している街はなかなかないのでは…。
また、壁にはバンクシーの他にも様々に描かれており、なかなかの大作も多いので、歩いて周っても面白いです。
パレスチナ観光サイト:https://www.welcometopalestine.com/
アクセス
ベツレヘム行きのバスに乗って到着後、タクシーを使うのが一般的です。
私はギロまでバスに乗って行き、歩いてチェックポイントを抜けます。そこからホテルは歩いて10分ほど…ですが、慣れてないと難しいです。笑
※西岸地区に行く時は必ず現地の情報を確認してご自身で判断してください。「注意!西岸地区へ訪問する前に必ずチェック!」
一応チェックポイントはここ↓
チェックポイント付近①↓
チェックポイント付近➁↓
エルサレム旧市街のイルミネーション祭り
毎年夏の夜のエルサレム旧市街を舞台に、光の祭典が行われます。
今回は写真でご紹介!どんなすごいフェスだろう?!と期待に胸を高鳴らせて、夜の旧市街へいざ出発!!
この日バスで向かった私たちですが、さすが旧市街イベント。
バスがちっとも進まない…古い道なのでイベント時はいつも混雑。
さっさと諦めてシオン門の近くで降り、歩いて周ることに。
今回は、青の10番から城壁沿いに西壁へ向かい、旧市街の中を通ってヤッフォ門を抜けるというコースにしました。(色々コースがあるようで、一晩で全部を見るのは無理でした。)
地図はQRコードで読み込むんですが、それぞれのアートポイントではコンセプトも紹介されいて、気分も盛り上がります!さすがの近代アートイベント。(英語表記もあります)
ただ、先に言っちゃうと、宣伝素材が優秀すぎて実物を見ると「おや?」というクオリティ…ちょっと待てよ…と。なんだか思っていたのと違う。
でも、そんな色々おかしなことに突っ込みながら歩くのは楽しく、エルサレムの夏の夜の気持ち良さと共に夜景を見ながら満喫できるので、リピートは確実!笑。来年も参加します。
日本ならカップルばっかりのイベントになりそうですが、夜型イスラエルでは子どもたちも多く、ファミリーで過ごす人が多め。
夜更かししまくるイスラエルの子どもたちを見ると、早く寝なよ。といつも思う。
それと同時に、なんて平和で豊かな国だろうと…
私が一番気に入った一角が、路上ライブが多く集まるエリア。
イスラエル人の若いアーティストたちが、幻想的でロマンチックなエルサレムの夜景と光の中、めちゃくちゃいい音楽奏でてるんです。
ずっとここに居れば良かった。ビール片手に。笑
私が行った時は、4組ほどがそれぞれの場所でライブをしていて、どれを聞くか迷うくらいみんな素敵でした。
雰囲気と合うおしゃれな音楽。
普段音楽にそんなに興味のない私ですが、この空間はすっごく気に入りました。
進んで行くと、謎と不思議のアートコーナー。
それぞれ何かのメッセージやテーマを伝えているということに後から気が付いた私は、ひたすらツッコミながら楽しく通過。
私の素人写真の中でもなんかいい感じに写っているものを選んだのですが、実際の雰囲気は伝えられていない気がする…。
アラブ人もユダヤ人も外国人も大人も子どももみーんなが楽しんでいるイベントにほっこりしたり…
開催地域が広すぎてポイントからポイントまでは不安になるくらい何もなかったり。とクオリティのムラに爆笑。
時々イベントに乗っかって、公式エントリーではない参加者も。
そして突然現れる謎のアート作品。
ごちゃごちゃ言いつつかなり楽しみました♪
ヤッフォ門のエリアではシルクドソレイユみたいなキャラクターも。
色々思っていたのとは違ったけれど、また来たいと思います。
最後に、このイベントの感想に一番近い写真を…
イスラエルって本当に面白い!
第4次中東戦争の跡地「ベンタル山」の眺め
ゴラン高原は戦略的に大切な土地で、古代の歴史でも、現代イスラエル建国に伴う数々の戦争の中でも重要な戦いがあった場所です。
侵略だ!紛争だ!と世界中が発信する現場では何が起こっているのか。
自分の目で、耳で、視点を変えて学ぶことはきっと新しい閃きを与えてくれるはず。
平和ボケした私の頭をガツン!と目覚めさせてくれたのもこの平和な土地でした。
ベンタル山
鶴の群が空を覆いワシが巣を作り、鹿が歩き回る命に満ちた土地、ゴラン高原のシリア国境に位置するベンタル山では、イスラエルの勝ち取った平和とその景色を一望できます。
ベンタル山からは、ガリラヤの山々とシリア平原の両方を見渡す美しい景色を見ることができます。
駐在するUNの監視員はまるでガイドで、質問すれば色々語ってくれるから暇そうにしていたら声をかけてみて!
ベンタル山に行ったらコーヒー好きさんは忘れずに「Coffee Anan」というシャレの効いた名前のカフェに立ち寄ってください。ここのコーヒーは美味しいです。
景色を眺めながらコーヒーとケーキを楽しむのもオツ。
戦争って何だろう…普段は入り込まないような深い問いで世界を見つめてみるのはどうですか?
ここは「ヨムキプール戦争」という、まるでハリウッド映画の脚本にもなりそうな戦争が起きた場所。
ヨムキプールはイスラエルの最も厳粛な祭りの一つで、普段全く宗教的でない人を含むイスラエル人の80%が断食をし、空港も閉め、国の機能が停止する日。
そんな日に奇襲攻撃でシリア・エジプト軍が攻めてきた戦いです。
圧倒的な数と力の差、相手の弱みをついた完全なタイミング。
勝利を確信していたはずのシリア・エジプト軍の数はイスラエルを圧倒していました。
絶対絶命、国を失う寸前まで追い詰められたイスラエル。
まさに事実は小説より奇なり。
興味のある方にはこの一冊をおすすめします。
ゴラン高原はシリア?イスラエル?
2019年、アメリカのトランプ大統領がゴラン高原について、「イスラエルの主権を認めるべき」と表明し、世界がざわついた記憶がある人にはぜひ訪れて欲しい地。
ニュースでは語り尽くされないニュアンスを知ることができれば、世界情勢にもっと関心が高まるはず。
例えば、「 カツリン/Qtsrin」にあるビジターセンターではゴランマジックという体験型映画を通してイスラエル側からの戦争を学ぶことができます。
HP:http://www.magic-golan.co.il/site/index.asp?depart_id=28111&lat=en
第4次中東戦争の激戦地(ヨムキプール戦争)
日本で「ゴラン高原」「シリア国境」と言うととんでもなく危険な場所だと思われがちで、まさか呑気に観光してますとは言えないことがあります。
今や世界は情報社会で、ネットさえあれば何でも知ることができる(と思わせる)便利な時代になりましたが、その情報の確かさについては無頓着で、フェイクや悪意の情報が増え、真実は益々見つかりにくくなっている気がします。
私も例に漏れず平和ボケしたゆとり世代一歩手前の人間で、決して誇れるものはありませんが、イスラエルにいると否応無く気づかされるものの多さに、いつも目が覚める思いです。
そのうちの一つ。
「ベンタル山」での思い出を紹介します。
初めてのゴラン高原・ベンタル山
私が最初に訪れたのはイスラエルに来たばかりの2016年。
シリア内戦については激しさを増し、イスラム国の参入で泥沼化するニュースを知るのみでした。
シリア国境のこのゴラン高原も度々、シリアやヒズボラからのロケットを迎え撃つ地として、「近づくべからず」と思っていた場所です。
ところが友人が良いところへ連れて行ってあげる!とガリラヤから車で1時間ちょっと、連れられてやって来たのがゴラン高原、そしてベンタル山でした。
言われるまでは何も気づかない穏やかな大自然。
その時は夏の終わり頃で、赤茶けた大地と農作物のコントラストが豊かで美しい印象でした。
すっかり気に入って、雨季の2月に訪れた時は冷たく澄んだ空気の中、雪をかぶった雄大なヘルモン山を望み…4・5月頃は花と緑が美しく、それもまた素晴らしい眺めでした。
この場所で、たった数十年前(1973年)熾烈な戦いがあり、多くの嘆きと涙とともに命が失われたことなど信じられないほどののどかさ…
ヨムキプール戦争(第4次中東戦争)
「ピンチの時こそ、その人の真価が問われる」と聞きますが、国もそうではないでしょうか?
絶体絶命のその瞬間、一番大切なもの、守りたいものは何なのか…何を優先し、排除すべきは何か?
一刻一秒を争うときにこそ、その国のあり方が見えてくると思います。
さて、ヨムキプール戦争について、ここに述べることはあくまでも主観です。
あまり賢くは無い一般人の私が、見聞きしたことを心の赴くままに書きますが、視点が変われば印象は180度変わることでしょう。
イギリスが退いたこの地に、イスラエルが建国の宣言をしたことを合図に、周辺イスラム諸国との戦争が勃発しました。
イスラム諸国にはイスラエルの存在を認めることなど許されず、叩き潰す以外の選択肢は無いと言う問答無用の戦い。
(果たしてこの地がその時点で誰のものであったのか?立場によって大きく意見が割れます。)
迎え撃つイスラエル側は、ナチスドイツのホロコーストを生き延びた生存者たちもこの建国の戦いに加わったと聞きます。
お互いに絶対譲れない命がけの戦い。
イスラエルにしてみれば、1900年間世界中で迫害を受けてきた民族の存亡をかけた戦い…彼らが自分たちの国を建てるチャンスはあの瞬間のみだったことは確かです。
第4次中東戦争は、先の3回でイスラエルが拡大した土地の奪還を目的に、エジプトとシリアが同時に南北を奇襲するという作戦でした。
その計画の日が、イスラエルで最も厳粛な「大贖罪日(ヨムキプール)」の祭りの日を選んで決行されたことから、「ヨムキプール戦争」と呼ばれます。
この祭り、簡単に言うと、断食して神の赦しを祈り求める日で、働かず、運転せず、食事せず…と言う祭りです。(空港も閉め、国の機能が停止する日。)
普段宗教に無関心な者までも、ヨムキプールだけは断食する…と聞きます。
今ではこの日が近づくとヨムキプールの断食の過ごし方!と言う特集がテレビで大人気。日本のお正月を超える浸透ぶりです。
昨年はユダヤ人の80%断食したと報道されていました。
敵からすれば、これ以上無い奇襲作戦の決行日。
シリアとエジプトはそれを実行したのです。
当時、国境警備隊すらヨムキプールの休みで家に帰っていた…と言うのですから、中東戦争の激しかった当時の緊張感の最中に、そんなバカな!?と思いませんか。
奇襲攻撃を受けたとき、ここゴラン高原ベンタル山付近の戦車を動かしたのは現役兵ではなく、住民たちだったと言います。
攻めてきたシリア軍の戦車1400台に対し、スラエル軍の戦車はたった180台。しかも乗ってる人が現役じゃ無い???
なぜ心折れず、最後まで諦めず勇敢に戦い抜き、この地を守りきることができたのでしょうか?
戦いの4日目にはイスラエル軍の防衛が崩壊寸前になったのですが、シリア軍は突然の撤退。いるはずのないイスラエルの大軍の幻想を見た…と言う兵士までいるとか。
イスラエルでは神の戦いだと信じる者も少なくありません。
この地に立つといつもイスラエルの不思議な力の前で、平和にボケて、無力で小さな自分のあり方を見つめ直します。
私の本当に大切なものは何か、その為に命をかけて守れるか…。
涙の谷 / Valley of Tears
ベンタル山から少し北上したところにある涙の谷は、ヨムキプール戦争の跡地にある小さな記念碑です。
周辺には未だに当時の地雷が埋まったまま。
黄色い注意書きがあちこちにあります。
そんな土地でゆったり放し飼いにされている牛たち。(大丈夫なのか)
そして、今でも動く戦車。
イスラエルが命をかけて守り、建て上げている平和は、偽善に満ちた綺麗事などに構っている余裕や暇はないのだ…と理解しました。
どちらにもある守るべきもの、それぞれの正義。
シリア内戦の真っ只中だったこの時、風に乗って漂う火薬の臭いと、遠くに聞こえてくる銃撃、爆撃音は忘れられません。
国境が持つ意味と、国と国民を守り、平和を維持するということがいかに得難いことであるか。
また、命の上に成り立つ平和を当たり前のように生きていきた自分の甘さ。
戦争について真面目に学んでこなかったこと。
他国の歴史や戦争はどこか他人事で、だけど「戦争は反対」と大した根拠なく思っていた自分の考えの無さ。
そんな私が偉そうに書けることは一つも無いんですが…。
ベンタル山のコーヒー
ベンタル山の駐車場からの道に飾られている可愛らしいアート作品の数々は、戦争時に出た残骸で作られたもの。
戦争と犠牲の上に立っていることを忘れず、けれども憎しみや怒りを継承するのではなく、生活を彩る物として新しい命を込める。
実にイスラエルらしいアートだと感じました。
イスラエルらしい、と言えばもう一つ、ベンタル山の頂上にある「コーヒーアナン」。
ヘブライ語で「アナン」は雲なので、「雲珈琲」と言う感じでしょうか。
しかし、国連総長だったコフィー・アナンがチラつく名前にクスッと笑えてきます。
さすが、どんな悲惨な時でもユダヤジョークで笑い飛ばす国民性。笑
絶対わざとだ。笑
このCoffee Annanのカフェラテは行ったら必ず買います。
見晴らしも居心地も良い小洒落たカフェなので、ランチやティータイムにゆっくりと過ごせますよ。
ゴラン高原は、イスラエルの遥か北東、ガリラヤ湖の東に堂々とそびえ立つ大自然エリア。
国の中心的都市からは遠く離れた圧巻の自然が広がる土地です!
緑豊かな滝のあるエリアや、雪山を見ることができたら、イスラエルの印象は180度変わるはず!
その他にも、ガリラヤ湖ほとりの「ハマットガデル」では、何千年も前から利用されている天然温泉があったり、「ヘルモン山」にはイスラエル唯一のスキーリゾートがあったり!イスラエルに雪山があるなんて、誰が知っていたか…。
アクティビティでは、ジープでオフロードを走ったり、バギーに乗ったり、ハイキングやサイクリング、キャニオニングやラフティングをする人たちが多く訪れる場所でもあります。
今回はそんなゴラン高原エリアの見どころを、いくつかピックアップしてみたいと思います。
滝と緑と古代遺跡
砂と岩のイスラエルにこんな景色もあるのか!と驚くのが「サール滝 /Saar Falls」
「バニアス /Banias」は、ヘルモン山から流れる雪解け水が湧き出し、春の季節には轟々と流れるマイナスイオンと共にリフレッシュできる美しい古代都市の遺跡が眠る森。
ここは広大な「ナハル・ヘルモン自然保護区 /Hermon Stream Nature Reserve」の中で、ハイキング好きや遺跡好き、自然好きさんは必見!
公園内はとても広く、全て周るのは一日かかります。
バニアスの滝までは別にある駐車場まで車で行くと早いです。
HP:https://www.parks.org.il/reserve-park/שמורת-טבע-תל-דן/
近くにあるもう一つのイスラエル北の端に、「ダン自然保護区 /Dan Nature Reserve」があります。
水辺で遊ぶ子供達で賑わっています。
遺跡を見て周る春のハイキングは、清々しくてウキウキしちゃう!
HP:https://www.parks.org.il/en/reserve-park/tel-dan-nature-reserve/
ゴランに「メサッダ」というドゥルーズの村があるのですが、この村のシリア料理をよくおすすめされます。
私の友人がしきりに勧めてくれたレストランは「Al Sultan」。
イスラエルの雪山
中東イスラエルの雪山を一目見たいなら、厚着をして北の最果て「ヘルモン山」へ!
砂漠の国のスキーリゾートはなかなかありません。
年間最大たったの50日のレアな雪遊びを楽しんでみては?
もちろん夏場にもアクティビティが用意されていて、人気なのがマウンテンバイク!
他にもケーブルカーに乗って山頂からの眺めを堪能したり、へルモン山の戦いについてのガイド付きツアー、ハイキングコースやサイクリングコースも豊富です。
季節によって遊びが変わるのが魅力的なエリア!いろんなアクティビティで大自然を満喫してください♪
イスラエルで人気のあるアクティビティの一つが、普段車では入れない大自然へのジープツアー!
特に荒野は起伏が激しく、高低差もあるのでスリル満点!
そして場所によっては月面?!と思うような景色も面白さのひとつです。
今回は絶壁に張り付くように立つ「マルサバ修道院」を訪ねました~!
偶然出会ったアラブ人ガイド
アラブのレンタカーで近くまでは行ったものの、場所がわからず迷っていると、どこからともなくアラブ人男性がやってきて声をかけてきました。
パレスチナ側でヘブライ語とアラブ訛りの英語を話すアラブ人に驚きつつも、「俺はイスラエル側でもガイドを生業にしていたから任せろ!ジープツアーがいいぞ!」と値段交渉開始。アラブ名物の商魂。
突然現れた着の身着のままの彼のどこからジープが出てくるのか、という謎。
そもそも本当にガイドなのか…「ジープはある!大丈夫だ!」と言い張る彼。
アラブ人のこの自信と強さには毎回驚きますが、彼、なかなか面白そう!
確か6人で400nisだったのではと記憶しています。(チップ抜き)
日本人なので、もちろん不安!交渉苦手!
ジープ探し
私たちの乗ってきた車に乗り込む彼。
近くの街へ行くよう案内をはじめ、途中ジープを持った家の前を通るとクラクションを鳴らし、アラビア語で叫びます。
今から探して借りるのかよ。というツッコミよりも、街中が知り合いである文化にびっくりしてただただ圧巻。中東面白い。
で、結局借りられなかった。笑
そりゃそうでしょう。「今貸して」で借りれるはずがない!笑
しかーし。ここで諦めないのがアラブ人。
ジープがなければバンでいいでしょ!と、どこかから借りてきました。4躯ですら無い気がする…
ひたすら笑いがこみ上げる。
彼の人柄でしょうか、すっかり彼の魅力にやられて楽しくなってきた!
そしてジープではなくバンで荒野旅
このバンでのツアーがいかに無謀だったか…笑。
もし、私が運転手だったら途中で絶対泣き出したか、前にも後ろにも進めなくなって荒野に取り残され死んだか、横転して死んだか、滑落して死んだはずです。間違いなく。
そんなピンチに始終平気な顔して笑っている彼の心強さったら。笑
バンがあんなに傾いても走るとは知らなかったし、あんな崖スレスレを生きて帰って来たことも、動いてる車から飛び出して、素手で支えて歩く意味もわからないし、その辺のジェットコースターよりアドレナリン出ました。
「おーちーーるーーー!」と叫ぶ私を余裕な顔して爆笑するアラブ人。
本当に楽しかった。
郷に入れば郷に従えのアラブ体験!
アラブの男たちの強さと無理矢理でも何とかするパワーを見せつけれる旅となりました。
しかも彼がいなければ見れなかった絶景の数々!!
あまりの高さに腰が引けているにも関わらず、写真をここで撮れ!とスレスレまで連れて行き、ふざけてポンっと押してくる(手はがっちり握ってくれている)怖すぎて爆笑している写真。
ジープについては一応彼の名誉のために証言しますが、後日、団体ツアーで予約をした際にはちゃんとしたジープを何台も用意して待っていてくれました。
仲良くなった私たちをツアーの後、家に招いてくれ食事をもてなしてくれました。
チップを大いに弾んだことは言うまでもありません。
彼の名前は「Yahia Marsaba」。
日本語表記が難しいのですが「イェヒエ」かな。
アラブ地区での観光で、アラブ人ガイドがいることの何と心強かったことか!
とにかく彼には恐れというものがないらしい。
小柄な体躯ですが筋肉もりもりで、快活に笑いながら平気で危ないことをする姿。
THEアラブの男。
しかし、イスラエルをただ憎むことをせず、不満だってあるだろうに悪口も言わず、この地でヘブライ語もアラビア語も使いこなして、楽しく生きている彼。
営業マンにしてはヤ◯ザの取り立てか!という勢いがありますが、アラブの文化は”強さ”にあります。決してこちらの話を聞いてくれない訳ではありません。
全てが異文化体験なので、自分の常識を捨てる覚悟と、意見をはっきり伝えるコミニュケーション能力は必要です。
でも、一生忘れられないアラブの強さを体験したツアーでした。おすすめ度は高いです。
彼は信用できるので、興味がある方は是非とも連絡を取ってみてください。
彼となら西岸地区の観光は何も怖く無い気がする。
Facebook:https://www.facebook.com/yahia.marsaba
TEL:0587846075
※私たちは現地の日本人ガイドを雇って行ったので、ヘブライ語と英語で、現地ガイドがしっかり交渉してくれました。
なのでこのようなサバイバルを楽しむことができました!個人で行く時にはガイドさんは必須です。
※西岸地区に行く時は必ず現地の情報を確認してご自身で判断してください。「注意!西岸地区へ訪問する前に必ずチェック!」

紅海を囲む10kmの海岸線。
海は澄んでいて、いつも爽やか。外の気温が25度以下になることはなく、雨が降るのは年に12日程度!
そこにあるのは、太陽とビーチとバカンス、冒険とスリルです!
つまり、エイラット楽しい~!笑
エイラットからはイスラエル南部のネゲブ砂漠や、ヨルダンのペトラ遺跡、カイロとエジプト、そしてもちろんエルサレムやテルアビブ、ベツレヘム、ガリラヤへのツアーやホリデーパッケージも満載!
旅の拠点にしたいリゾートです。
今回はそんなエイラットの見どころを紹介したいと思います。
海のサファリパーク
20年以上も前に、「人間と動物との距離を縮めたい」というビジョンのもとに設立されたこのリーフはイルカの生息地。
ライセンスのない初心者でもイルカと一緒に泳ぐことができます!
熱帯魚や美しいサンゴ礁、壮大な海の生き物たちに囲まれると、海の世界から出たくなくなるかも!
イルカたちは飼育されている訳ではなく、言わば海の中のサファリパーク。
イルカも自由にこのエリアを出入りしていてのびのびしています。
一緒に潜ってくれるインストラクターさんと野生のイルカが仲良しで感動。ナウシカかよ。
ドルフィン・リーフ/Dolphin Reef https://www.dolphinreef.co.il
お隣ヨルダンのペトラ遺跡

エイラットに来たのならペトラにも行きたい!わかります。
試してませんが、もちろん個人でもいけるらしいです。(国境横断料は65ドル)
ただし、ヨルダンに入ると日本人には謎の中東特有の値段交渉が目白押しなので、アラビア語ができるとかでない限りはまずはツアーが安心かも。笑
エイラットからは毎日日帰りツアーが出ています。(200ドル+国境横断料)
その他、2日のツアーやプライベートツアーなど選択肢は多いので要チェック!
海中展望台 マリンパーク

濡れずにエイラットの海の中を観察できる海中展望台マリンパークで、エイラットの紅海に沿って連なる広大な珊瑚礁が人気!
毎年何十万人もの人がここを訪れ、海の生き物たちの観察と学習を楽しんでいます。
珍しい魚たちやサンゴ、中東最大のサメプールなど見所がたくさんあります。
(Underwater Observatory Marine Park)
エイラットのビーチ
エイラットにはビーチがたくさんあるので、自分にあったビーチを事前に調べておくといいかも!
ライフガードの有無や、ビーチパラソル、バーやフードのサービスや、マリンスポーツのレンタルなどなど、好みのビーチライフに合わせて選択できます。
もちろんビーチ付きのホテルなら朝から晩まで楽園を楽しめること違いなし!
エイラットの植物園
かつての軍事基地の跡地に作られたイスラエル初の有機農園。
中には世界中の植物、小川や滝、鳥の楽園に熱帯雨林まで?!
この植物園には1,000種類以上の樹木、潅木、植物があります。
庭園内を歩きながら、紅海と周囲の山々を見渡せる絶景もチェックポイント!
家族向けのゆったりスポットです。
庭園内には、植物、植木鉢、陶器、水やりシステムなどの商品を購入できるお土産売り場もあり、オーガニックコーヒーやハーブティーもあります。
いかがでしたか?南部拠点でオリジナルツアーを組んで楽しんでみるのもいいかもしれません♪
人里離れたネゲブ砂漠の小さな街で、観光客はほとんどいません。
しかし、聖書の古い時代からの古都で歴史は古く、アブハムの時代の遺跡もあります。
旧市街には、1906年に建設された最初のモスクや、第一次世界大戦中に建設されたトルコ鉄道の駅、オスマン・トルコ支配下の建物や通りなど多く残っていて、それもまた不思議な雰囲気。
熱く乾いた風が吹き抜けると、荒野の果ての街にいるという感覚に…
旧トルコの街「ベエル・シェバ」は、オスマン帝国がこの地を支配していた時に建設した唯一の町で、初代総督の家など、現在はネゲブ美術館があり、地元の芸術家の作品を見ることができます。
HP:http://negev-museum.org.il/?lang=en
美術館の向かいにある美しいイスラムのモスク「ハ・ジャーマ」には、イスラム文化の小さな展示もあるので合わせて行きたい!
ベエルシェバには木曜日に♪ベドウィン市場
木曜日ならお目当ては「ベドウィン市場」。
1905年から欠かさず毎週木曜日に開催されている市場です。
近隣の村のベドウィンたちが銅製品、ガラス製品、宝石、絨毯などの織物やフードなど、活気に満ちたカラフルな市場は見るだけでも楽しいです。
近代的な露店の他にも、本物のベドウィン製品を販売していています。
少し離れますが、郊外の「ラハブの森」にはベドウィンの文化や伝統を知ることのできる「ジョー・アロン・センター/Joe Alon Center」もあります。
ここではラクダに乗ったり、べドウィンの食事も体験できるとか!
世界遺産の遺跡「テル・ベエル・シェバ」
遺跡のある「テル・ベエル・シェバ/Tel Beer Sheva」は、街の中心から東へ約5kmのところにあります。
ここにある遺跡は聖書に登場する古代都市の残り。
ユネスコの世界遺産に指定されていて、イスラエルの王国時代の城壁都市の跡やローマ時代の遺物があり、現代の街にまで集落が広がっています。
郊外には「イスラエル空軍博物館/ Israel Air Force Museum」 があるので、航空に興味のある方は訪れる価値ありです!
HP:https://www.iaf.org.il/46-en/IAF.aspx
最後に
ネゲブ地方への旅は突然何もない荒野の旅になるので、途中でちょっと休憩するポイントとしても知っておくと吉。
大きなスーパーもあるので、食料の買い出しでもよく寄ります。
近年カフェも増えているのでランチにも良さそう!
冒頭で人里離れた小さな街…と言いましたが、観光地としての活性化が進んでいて、あちこちで新しい取り組みが始まっているそう!
特に、ネゲブのベン・グリオン大学の設立と発展はこの街に文化的な復活をもたらしました。
レストラン、バー、ナイトクラブなどが街のあちこちで生まれ、活気に満ちた学生たちが増えています。