2000年前の井戸がある修道院
ヤコブの井戸/Jacob’s Wellは現在、東方正教会の修道院。
会堂の中から地下に行くと、2000年前からヤコブ(アブラハムの孫)の井戸と信じられている古い井戸を見ることができます。
ユダヤ教、サマリヤ人、キリスト教、イスラム教にとって大切な聖地の1つ。
330年頃にはイエスがサマリヤ人の女性と会話をした場所として特定されていて、キリスト教の起こった初期から教会が建っていたことがわかっています。
その後、サマリア人の反乱、十字軍、ビザンチン時代、サラディンのヒッティンの戦い、を経て、イスラエル建国後はキリスト教徒とサマリア人の間で争いの元に・・・現在はギリシャ正教会が管理しています。
女性は露出が高いと中に入れません。袖のある羽織を忘れずに!
この井戸。
未だに水を汲んで飲むことができる・・・という驚きの井戸です。(注意:お腹壊すかもです)
聖書に出てくる街
テル=バラータ/Tell Balata は、古代カナン人・イスラエル人の都市の遺跡で、ユネスコの「パレスチナ自治区の潜在的に顕著な普遍的価値を持つ文化・自然遺産の目録」に登録されています。
その時代は5,000年前の石器時代と青銅器時代にまでさかのぼり、聖書に出てくる「シェケム」の街とされています。
ヤコブの井戸の教会から徒歩30分 。
めちゃめちゃマニアックな聖地「ヨセフの墓 」
ヨセフはそもそもアブラハムの曽孫で、エジプトの宰相にまで上り詰めた人物。
彼はエジプトで亡くなりますが、かの有名な「出エジプト」事件の時に、遺体を故郷へ運ぶように遺言を残していたため、子孫がイスラエルまで運び込み、この地に葬りました。
エジプトでいうところのミイラなんでしょうか・・・。
ここは最近でも小競り合いがあったり、爆発物が仕掛けられていたり・・・と穏やかではない場所なので、常に警察が管理しています。
目の前に交番?がありお願いすると同伴で入れてもらえました。
地図にはない(座標:32.21328°N 35.28506°E)
祝福の山
ゲリジム山/Mount Gerizim は、聖書に登場する「祝福の山」。
サマリヤ人の聖地で、イスラエルの国立公園の1つ。
サマリア人は今でもこの山で古代と変わらない過越しの祭り(ペサハ)を祝うことで有名です。
山頂にはヘレニズムの遺跡もあり、サマリア人の文化を学ぶショートムービーも用意されています。
サマリア人の祭司に会いに行く
代々受け継がれてきたサマリア人の大祭司が、少なくなってきたサマリア人の文化を紹介しようと建てたサマリアミュージアム 。
個人の小さな施設ですが、非常に充実していて、祭司自らガイドをしてくれます。
ユダヤ教の一派ではありますが、その歴史はすでに2000年を超えるもので、彼らが継承している古代ヘブライ語の音は、現代のものと違う響きを持っています。
半音のズレも許されず、幼い時から父から子へと練習を繰り返して継承されてきた言葉には、何か不思議な力まで感じてしまいそう。
ゲリジム山に登る途中にひっそりとあるので、サマリア人の祭司に会いに行くのはおすすめです。
威厳があっても気さくで、アラビア語、ヘブライ語、サマリア語を操り、この地で共存しながら伝統を守っている姿が素敵でした。
祝福の山のワイナリー
ここは行ってみたい場所なのでメモ。笑
友人が教えてくれたワイナリーで、素敵なレストランらしい!
空いてる時間帯にばらつきがあったり、貸切もあるみたいなので、事前に電話で確認した方がいいみたい!
ゲリジム山とサマリアミュージアムは、イスラエルのレンタカーでも訪問できるので、その時のランチにでも◎
訪問が叶ったら記事更新します!
※西岸地区に行く時は必ず現地の情報を確認してご自身で判断してください。「注意!西岸地区へ訪問する前に必ずチェック!」