ガリラヤの聖地巡礼
ガリラヤ湖畔にはキリスト教の重要スポットが多く、世界中からの巡礼者が絶えません。
ギネスに載っている発行部数億越えの第一位はダントツで「聖書」。(「聖書ってなんだ?」)
でも、ユダヤ教も、イスラム教も、キリスト教も人口の1%に満たない日本では本当に馴染みのないもの。
せっかくなので、日本人の知らないイエス・キリストさんについて調べながら、ガリラヤの観光スポットを紹介してみたいと思います。
聖書のどこに書かれている話なのか「章」や「節」も書いておきます。現地でネット検索して読んでみてもいいかも。
車で行くのをおすすめしますが、今回はお弁当と水を持ってバスと徒歩で周る想定です。
車がないと食事できるところはほぼないと思った方がいいですよ!
(順番はおすすめのバス&徒歩コースの順に載せておきます)
また、夏はかなり暑いので要注意。昼から夕方にかけては湿度も高く徒歩は大変です。(痩せそう。)
※ティべリアスにはレンタサイクルもあるそうです。1日借りるのもありかも?宿泊先に聞いてみよう!
本当の幸せとは?山上の垂訓教会
ー山上の垂訓(すいくん)教会/Church of the Beatitudesー
読み慣れない日本語で、意味が伝わらないこの教会は「本当の幸福とは?」についてイエスが語った教えを記念して建てられています。
場所が特定されているわけではなくて、記述には”ガリラヤ湖畔の丘で語られた”と記されているのみ。
ガリラヤ湖へ歩いて抜けるルートもあるので、チャレンジしてみるのもいいかも。
山上の垂訓ストーリー
当時、神のルールだと言って縛り、権力のあるものがそのルールを勝手な解釈や利益のために牛耳り、貧しく弱い人たちが社会の底辺にいました。
悲しいかな、今の社会と変わらない・・・。
イエスは「聖書」で神が語る真の教えを物語や喩えで語ったとか。
「豚に真珠」などのどこかで聞いたことがあるような言葉も、実はここでイエスが語った教えに由来しているのです。(新約聖書の5章~7章)
特に有名な「幸いなるかな」で始まる教えはキリスト教徒のみならず、世界の賢者たちを唸らせるのだとか。
インドのマハトマ・ガンジーは、
「山上の垂訓(説教)の中でキリストが述べた教えについて、私たちが意見の一致を見るならば、わたしたちの問題のみならず全世界の問題をも解決することになるでしょう」
と語り、ある精神科医は「最高の資格を持つ心理学者と精神病医がこれまでに書いた、精神衛生に関する権威ある論文すべてを集め、それを組み合わせて洗練し・・・(割愛)こうして得た混ざりけのない純粋に科学的な知識を、当代随一の詩人に簡潔に表現させたとしても、それは、山上の垂訓の不器用で不完全な要約でしかないであろう。」(ジェームズ・T・フィッシャー|精神科医)」 (https://true-ark.com/sermon-mount-intro/ より抜粋)
と言ったそうです。うーむ。そんなにすごいのか。
この山上の垂訓と呼ばれる教えは、ユダヤ特有の詩的表現で構成されていて、聖書の知恵文学の伝統に基づいているようです。
それをさらに翻訳しているために解説がないと理解するのはちょっと難しい気がします。
是非ともこの教会に訪れたなら、この詩の真意を知りたい!
せっかくなので詩を載せておきます。
幸いなるかな 心の貧しき人 天国はかれらのものである
幸いなるかな 柔和な人 かれらは地を嗣ぐであろう
幸いなるかな 泣く人 かれらはなぐさめを得るであろう
幸いなるかな 義に飢えかわく人 かれらは飽かされるであろう
幸いなるかな あわれみある人 かれらはあわれみを得るであろう
幸いなるかな 心の清い人 かれらは神をみまつるであろう
幸いなるかな 平和を求める人 かれらは神の子ととなえられるであろう
幸いなるかな 義のためにせめられる人 天国はかれらのものである
営業時間・料金
8:00-11:45/14:00-16:45/ 休:金 (時間は要確認)
無料トイレあり/入場無料・寄付あり
アクセス
バス停 Mt. HaOsher No.59/450/541
バス停から徒歩15分
駐車場無料
5000人がお腹いっぱいに?奇跡の教会
ータプハ・5つのパンと2匹の魚の教会/Tabgha・Church of the multiplicationー
3世紀には建てられていたというこの教会は「パンの奇跡の教会」とも呼ばれます。
聖書の箇所でいうと、ルカによる福音書9章10~17節など。
(Matthew/マタイ 14章13-21、Mark/マルコ 6章31-44、 Luke/ルカ 9章12-17、 John/ヨハネ 6章1-14)
ここは、イエスが詰めかける群集を前にした”ある奇跡”を記念しています。
山上の垂訓教会から徒歩で下山するコースあり。春は小花の美しい丘を歩くのも気持ちがいい!
五つのパンと二匹の魚のストーリー
多くの群衆がイエスの教えを聞くため、または病気を癒してもらうために集まってきていました。
なんとその数、男だけで5000人!!
その日は盛り上がっちゃったのか夕方遅く、食事時になっても解散しません。
(この辺、食事処がないのは昔からなんですね・・・)
イエスは弟子たちに「なんか食べるものあげなさい」とむちゃぶり。5000人分・・・
食事どうする問題で弟子たちがやんや言っているところへある一人の少年がやってきます。
パン5つと魚2匹を持って。(少な!)そんなの持ってきてどうすんの?ですよね。
弟子たちもイエスに「こんだけしかないです!パン5つと魚2匹です!」と言います。(キレてるね?)
すると、イエスは群衆を50ずつ分けて座らせ、パンと魚をとって祝福して祈り、群集に配るようにと弟子たちに渡します。
・・・そして終わってみれば5000人が食べて満足し、さらに12のカゴいっぱいに余った・・・という奇跡。
福音書を書いた4人全員がこの時のことを書き残しているというなんとも興味深い物語です。
タプハのこのお土産が気に入って買ってしまいました・・・可愛い。
営業時間・料金
月– 金 8:00 – 16:45/土 8:00 – 14:45/日 11:00 – 16:45
トイレ有料/入場無料・寄付あり
アクセス
バス停 Kfar Nahum Junction No.59/450/541
バス停から徒歩12分
駐車場10NIS
続きは、「ガリラヤ地方に来たら知りたい新約聖書の物語2/2」へ…